スーパーで買ったはまぐりの砂抜きは必要?
『砂抜き済み』の意味は?
『砂抜きが必要』と表記される理由は?
その疑問、解消します!
砂抜きの目的は砂を吐かせるだけじゃない?
業者さんに聞いた蛤の流通事情、
砂抜き不要論も含めて、
わかりやすくお伝えします。
スーパーで買ったはまぐりの砂抜きは必要?
旬のはまぐり、美味しいですよね。
我が家は全員はまぐり大好きなので、汁物や焼き物はもちろん、天ぷらやフライなど、はまぐりの揚げ物もよくします。
はまぐりは縁起物なので、ひな祭りの時期になるとスーパーなどでもパック詰めで販売されることが多くなりますね。
パックになったはまぐりを手に取ると、
『砂抜き済み』
と書かれているものや、店によっては、
『砂抜きをしてください』
と書かれているものがあります。
ですが、『砂抜き済み』を買ってきても、いざ調理をすると例の、
「ジャリッ!」
という、まさにに砂を噛むいや~な感覚を味わうことになった経験が何度かあります。
百貨店で買った、ちょっとお高い『砂抜き済み』のはまぐりでも一度経験したので、我が家では表示に『砂抜き済み』とあっても、必ず砂抜きをしています。
実際にはまぐりの砂抜きをしてみると、『砂抜き済み』でも『砂抜きをしてください』でも、ほとんど砂を吐かない場合もあります。
かと思うと、どちらも思ったより、砂を吐くこともあります。
はまぐりは見た目だけじゃわからないので、わたしたち購入する側はお店の表記を目安にしますよね。
ですが、砂出しが終わっているはずの『砂抜き済み』のはまぐりでも、砂が残っていることがあるのです。
砂が歯に当たった時のジャリ感は本当に嫌なものです。
せっかくの美味しい料理が台無しにならないように、砂抜き済みのはまぐりでも、調理前には砂抜きをするのが万一の備えになります。
また、砂抜きには砂を抜く以外に、貝が吸っている汚い水を吐かせる意味もあります。
わたしの経験では、家庭での砂抜きをやると、やらないでは美味しさに違いがあるように感じています。
『砂抜き済み』のはまぐりでも、砂が残っているはまぐりにあたる時もありますし、貝に残っている汚れた水を吐かせるためにも、調理前には砂抜きをすることをおすすめします。
スーパーの蛤に砂がある理由とは?
知人が魚介の仕入れ業者をしているので、販売されているはまぐりの『砂抜き済み』と『砂抜きをしてください』の違いについて聞いてみました。
魚介の中でも特に新鮮さを求められる貝類。
販売する店側としては、はまぐりを生きている状態でパック詰めするために、仕入れた時点で海水や塩水などに浸けています。
『砂抜き済み』の表示があるものと、『砂抜きをしてください』と表示があるものには、どのような違いがあるのでしょう。
『砂抜き済み』のはまぐりとは?
砂抜きををしたものを、『砂抜き済み』として販売しますが、どこまでを『砂抜き』とするかについて、決まりごとがあるわけではありません。
前述のように、新鮮さが必要とされるはまぐりは、生きている状態でパック詰めします。
そのため、仕入れ前から海水などに浸けているわけですが、その際、ある程度の砂抜きが行われています。
店頭に並べるまでストックする時間がある場合など、この時点で、『砂抜き済み』とする店があります。
また、店によっては、仕入れてから改めて砂抜きの処理を行なうところもあるようです。
このあたりは、店によって違いがありますので、どの程度の砂抜きが行われているか気になる場合は、直接お店の人に聞いてみましょう。
『砂抜きをしてください』砂出しが必要なはまぐりとは?
スーパーで販売されているはまぐりにも、『砂抜きをしてください』『砂抜きが必要』といった表示を見かけます。
このように記載されている理由には以下の2つの理由が考えられます。
1. 砂抜きをしていない、もしくは砂抜きが不十分
2. 苦情対策
店側が砂抜きしていないのであれば、もちろん砂抜きをしないといけませんが、苦情対策の場合は、一度砂抜き処理をしているということです。
一度砂抜きをしているなら、家庭での砂抜きは不要なわけですが、これには最近の消費者の風潮が反映されています。
最近の消費者には、
「砂抜き済みなんだから、砂が入っていないのが当たり前」
といった感覚が多くなったようです。
そうなると、『砂抜き済み』と表示してしまうと、クレームにもなりかねないわけです。
ある程度の砂抜きの工程があったとしても、砂が残っているかどうかは、食べてみないとわかりません。
『砂抜きをして下さい』という表示をする方が、店側としてはかなり有効な苦情対策になります。
はまぐりの見た目だけでは、砂抜きをしていないからなのか、苦情対策なのか、どっちの目的のための『砂抜きをして下さい』という表示なのかはわかりません。
実際、砂抜きが行われていない可能性がある以上、ちゃんと砂抜きをする方が良いですね。
はまぐりの砂抜きは必要ない?
ネット上では、
「はまぐりは砂を飲み込まない」
という意見を見かけますが、潮干狩りではまぐりを採ったことがあれば、そうは言えないのではないかと思います。
はまぐりはアサリより水深のあるところにいます。
厳密にはまぐりが砂を『飲み込む』かどうかは別にして、他の貝と同様に海水と砂の環境で生息しているものです。
ですから、砂が付着していてもおかしくありませんし、砂が一粒も貝の中に入らないということはありません。
実際、わたしははまぐりの砂を噛む不快な「ジャリッ!」を、家でもお店でも何度も経験しています。
そもそも、買ってきたはまぐりを砂出しすると、砂があるはまぐりは、ちゃんと砂を吐きます(笑)。
はまぐりを販売する店側も、『砂抜き済み』『砂抜きをしてください』といった表記をしていることからも、「はまぐりは砂を飲み込まない」という意見はどうかと思います。
また、
「はまぐりは販売前に砂抜きはされている。砂抜き前提で流通しているので必要ない」
という意見も見かけます。
前述のように、はまぐりは仕入れの時から海水などに浸けて流通しますが、その時間は流通ルートによっても違いますし、店の保管状態や、前処理のやり方によっても変わってきます。
このような意見に左右されて、はまぐりの砂出しをしないで調理すると、料理が台無しになるだけじゃなく、はまぐりに使ったお金だってもったいないし、何より、楽しい食卓の雰囲気が悪くなっちゃいます。
はまぐりの『砂抜き済み』と『砂抜きをしてください』。
いずれにしても、はまぐりを美味しく食べたいなら、買ってきたらお家で調理前にしっかり砂抜きをすることが大切です。
スーパーのはまぐり砂抜きは必要ないのか砂出し済みでもする理由は?まとめ
スーパーで売られているはまぐりには、『砂抜き済み』と記載されているものと『砂抜きをしてください』と記載されているものがあります。
『砂抜き済み』のはまぐりでも、砂が残っているはまぐりにあたる時もありますし、貝に残っている汚れた水を吐かせるためにも、調理前には砂抜きをすることをおすすめします。
『砂抜きをしてください』と記載されている理由は、苦情対策の意味も含まれています。
「はまぐりの砂抜きは必要ない」という意見を見かけますが、そんなことはありません。
購入したはまぐりが『砂抜き済み』でも、砂抜きが必要なものでも、美味しいはまぐりをたべるためには、家庭での前処理が重要です。
はまぐりはデリケートな生き物。
丁寧に扱って、しっかり砂出しさせましょう。
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