はまぐりの砂抜きはどうやるの?
基本のやり方は?
短時間でする方法は?
砂抜き後の注意点と保存の仕方は?
その疑問、解消します!
不快な「ジャリッ!」を避けるコツ、
砂出しのポイント、
基本と裏技のメリット・デメリットも含めて、
わかりやすくお伝えします。
はまぐりの砂抜き基本のやり方は?
はまぐり、こうして文字にするだけでもよだれが出そうになるほど、はまぐりが大好きです(笑)。
はまぐりの旬は2~3月。
4月からは産卵期に入るので、その直前のはまぐりが身もたっぷり太くなって美味しいのです。
旬の時期の焼きはまぐりは格別のおいしさです。
はまぐりは縁起物で、桃の節句の雛まつり(ひなまつり)に食べると「良縁」を招くとされています。
お雛さまのときは、お吸い物などによく用いられますよね。
海のミネラルたっぷりのはまぐりは、どんな料理にも使える優れものの食材ですが、美味しいはまぐり料理を作る為の、重要な第一歩は「砂抜き」。
はまぐりは調理する前に、スーパーで買ってきた『砂抜き済み』ものでも、念のために砂抜きをします。
店頭で砂抜き不要等とあっても、砂抜きが不十分であれば、例の「ジャリッ!」という嫌な現象にあたることも。
◇ 砂抜き済みでも砂出しをする理由について詳しくはこちら
・スーパーのはまぐり砂抜きは必要ないのか砂出し済みでもする理由は?
砂出しをさせる方法はいろいろありますが、まずは、基本のはまぐりの砂抜きのやり方をご紹介しますね。
基本のはまぐりの砂抜き
砂抜きをする時のポイントは、はまぐりが暮らしていた場所と同じ環境にしてあげることです。
■ はまぐりの砂抜き塩水の作り方
砂抜きをするのに必要なのが『海水程度の塩水』です。
海水程度の塩水というのは、塩分3%を目安にします。
目安として、水300mlに対して塩が9~10gで約3%。
サラサラの食塩なら小さじ1と1/2、自然塩なら小さじ2くらいでちょうど9~10gとなります。
精製塩と自然塩で同じ小さじ1でも若干重さが違ってきます。
はまぐりが重ならずに広げられる大きさのバットを用意し、水と塩を加え、塩を溶かし混ぜます。
塩水の量は、貝が水に浸る程度で大丈夫。
POINT!
はまぐりを入れる前に、この時の塩水を味見しておきましょう。
3%の海水に近い塩加減を味見で覚えておくと、次から塩の量が目分量でも作ることができますね。
塩水を作ったら、はまぐりをバットに入れ、はまぐりの頭が少し出るくらい、ひたひたに塩水を調整します。
塩水は多すぎないほうが、はまぐりがよく砂を吐き出します。
もし塩水が多い場合は、ひたひたになるように余分な塩水を捨てます。
塩水が濃すぎると、貝が呼吸できなくなるので注意しましょう。
また、水が冷たすぎると口を閉ざしてしまい、上手く砂を吐かなくなります。
水の温度は常温(約15℃~25℃)を目安にしてください。
■ はまぐりの砂抜きの時間と保存方法
はまぐりの砂抜きの保存は『冷暗所』が適しています。
はまぐりは暗くて、静かな場所で活発に呼吸するのです。
わたしはいつもバットに四つ折りの『新聞紙』を上にかぶせて、冷蔵庫か室内の冷暗所(室内)で保存しています
新聞紙はとても便利です。
新聞紙は光を遮断してくれる上、はまぐりが吐き出す塩水を外に飛び散ることも防いでくれます。
新聞紙がない場合は、アルミホイルを使うのがおすすめです。
保管場所は、夏場など室温の高いときは必ず冷蔵庫に保存しましょう。
寒い時期は特に冷蔵庫に入れなくてもOKです。
はまぐりの砂抜きの時間は、スーパーなどお店で買ったものなら最低2~3時間、潮干狩りのものなら一晩ほど塩水につけておきます。
POINT!
冷蔵庫に入れて砂抜きがきちんとできていなかったとしたら、もしかすると庫内が、はまぐりにとって寒すぎる可能性があります。
はまぐりは、調理の1~2時間前くらいに冷蔵庫から出しておくなどするとよいですよ。
はまぐりの砂抜きを短時間でする裏技とは?
前述のように、基本のはまぐりの砂抜きには最低でも2~3時間かかりますが、買ってきたはまぐりを、すぐに調理したい時もあるかと思います。
「はまぐりの砂を5分程度で吐かせる方法」があるのでご紹介しますね。
はまぐりの砂抜きを超時短でする方法
用意する容器は基本のやり方と同じように、バットなどで大丈夫です。
違うのは入れる水。
塩水ではなく、真水を使います。
真水を45℃~50℃のお湯にしたものの中にはまぐりを入れます。
お湯の量は、ひたひたではなく、はまぐりが浸かる(沈む)くらい。
5分ほど放置して砂出し終了です。
つまり、50℃くらいのお湯に入れておく放置プレイです。
浸けた後は、貝の表面の汚れを流水でもみ洗いをして、軽く流し準備完了。
■ 50℃のメリットとデメリット
50℃で砂抜きをする方法は、5分で砂出しができるというかなりの時短になりますが、デメリットもあります。
50度のお湯ではまぐりを浸けるため、鮮度が極端に落ちます。
ということは、その後の保存が効かないということです。
なので、この砂抜き方法をしたら最後まで調理しきってください。
また、わたしの経験からいうと、塩水を使って砂抜きをするよりも、若干、砂が残りやすい気がします。
時間に余裕がある場合は、基本の塩水を使う方法で砂抜きをするのがおすすめです。
はまぐりの砂抜き後の注意点と保存の仕方
砂出し後の貝の表面には汚れが付いていることが多いため、調理前には流水で貝と貝をこすり合わせながらしっかり洗います。
はまぐりの表面にヌルヌルを感じることがあるかもですが、これの正体は、はまぐりがエサを食べたり、呼吸をしたりするときに出る分泌液です。
貝と貝をぶつけて、コンコンといい音がすれば、生きているので心配なし。
生きているはまぐりは、ヌルヌル・ネバネバといった分泌液を出すことはよくあります。
腐ってるわけではないので、安心してくださいね。
毒ではないので、そのままでも食べられます。
気になる場合は、洗い流すといいですね。
はまぐりの砂抜き後の保存はどうするの?
基本的な方法で砂抜きしたはまぐりで、使わなかった分の保存方法については、出来れば1日に1回は中の塩水を交換します。
放置しすぎると塩水が汚れ、はまぐりが死んでしまう原因となります。
夏場は冷蔵庫、それ以外は暗い所に置いてあげてください。
はまぐりの身がやせてしまわないうちに、なるべく、早く使い切るようにします。
食べきれない場合は、塩水から上げて流水でもみ洗いしたのち、ジップロックなどの保存袋に入れて冷凍します。
はまぐりが平らになるように入れ、しっかり空気を抜いてから、冷凍庫に入れます。
冷凍保存の場合は、保存期間が長くなるにつれて殻が開くのに時間がかかるようになるため、できれば2週間程度で使い切るようにしましょう。
はまぐりの砂抜き基本のやり方と砂出しを短時間でする裏技 保存方法は?まとめ
はまぐりの砂抜きは、『海水程度の塩水』で行います。
塩分3%を目安にした塩水ではまぐりをひたひたにして、バッドの上に新聞やアルミホイルなどをかぶせて、冷蔵庫か室内の冷暗所(室内)で保存します。
あまり砂を吐かないな、と思ったら調理の1~2時間前くらいに冷蔵庫から出しておきます。
急いでいる時は、50℃くらいのお湯に5分程度はまぐりを入れておく放置プレイがおすすめです。
はまぐりのヌルヌル・ネバネバは分泌物なので食べても大丈夫。
基本のやり方で砂抜きをしたはまぐりは冷凍保存することが可能です。
はまぐりは旬の期間も限られているし、けっして安いとはいえない食材です。
きちんと砂出しをして、無駄なく美味しくいただきたいですね。
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