秋に食欲が増すのはなぜ?
お腹がすく理由は?
食べたい気持ちはどこから来るの?
秋太りになる原因は?
その疑問、解消します!
秋になると食欲がアップする5つの理由、
気候と人間の身体の関係、
脳内物質の影響、
自然界の生き物の摂理も含めて、
わかりやすくお伝えします。
秋に食欲が増すのはなぜ?
10月に入ると季節はすっかり秋ですね。
先月までの残暑が嘘のように肌寒い日も増えてきました。
この時期ならではの新米、栗に松茸、さつまいも、ぶどうや柿、秋刀魚や秋鮭などなど、秋はおいしい食材が目白押しです。
秋は魅力的な食材がいっぱいあって、あれもこれも食べたくなりますよね。
旬のものをいただくのは至福の喜びですが、ダイエットには大敵です。
昔から「食欲の秋」といわれますが、実際、秋になると体の
「食べたい!」
という欲求が増して、食べる量が増え、そのまま体重増加というパターンになるケースがとても多いのです。
いわゆる『秋太り』です。
ここで太ると、ただでさえ太りがちな年末年始に向けて大変なことに^^;
実は、秋に食欲がアップするのには5つの理由があります。
食欲アップの原因をしっかり押さえて、上手に体重をコントロールしていきましょう!
1. 日照時間の減少によるセロトニンの低下
食欲に影響のある要因は様々ありますが、一番注目したいのが日照時間の減少による『セロトニン(英: serotonin)』の低下です。
夏が終わり秋になると日が短くなりますよね。
日照時間が減って明るい時間帯が短くなると、セロトニンという脳内の神経伝達物質の分泌量が減少することが分かっています。
セロトニンは別名「幸せホルモン」とも呼ばれています。
このセロトニンは精神の安定化を保つ作用がある物質で、食欲の調整にも深く関わっているのです。
気候的に日ざしをあびることが少なくなってしまう秋は、春や夏に比べると、おのずとセロトニンの分泌量が減ってしまいます。
そうなると、セロトニン不足から感情に波がおきたり、気持ちが安定しなかったり、食欲が増したりするわけです。
また、脳は気持ちが凹んでいたり、心配事を抱えていると、手っ取り早く満足感を得られるものを求める傾向にあります。
手っ取り早く満足感を得られるものの代表格がおいしい食べ物です。
感情の調整、食欲の調整のためにも、晴れた日はなるべく外に出て、お日さまを浴びてセロトニンを増やしてあげましょう。
2. 気温の変化による体の反応
気温が下がると、体温保持のため身体の熱生産が高まり、基礎代謝が上がることはよく知られています。
基礎代謝というのは、人が生きていくために必要な最低限のエネルギーのことをいいます。
人は、じっとしていても、呼吸をしたり、心臓を動かしたりといった生命を維持する活動にエネルギーを使っています。
このエネルギー消費のことを「基礎代謝」といいます。
わたしたちの体温は、年中一定に保たれています。
体温は夏だからといって低くなったり、冬だから高くなったりはしませんよね。
この体温を調節してくれているのも基礎代謝です。
寒い環境になると、わたしたちは脂肪を燃焼して体温を保持しようとします。
気温が低くなると、体は体温を維持して平温を保とうとするんですが、平温を保つためには、体はエネルギーを使って熱生産を高めようとします。
すると、基礎代謝が上がることになります。
基礎代謝が上がると、それだけ身体は多くのエネルギーを使ってしまいます。
そのため、身体が消費したエネルギーを補おうとして、お腹がすくというわけです。
空腹は、
「もっとエネルギーをくれ!もっと食べ物をくれ!」
という身体からのシグナルともいえます。
気温と体温に大きな差がない夏は、体温をキープするためにエネルギーを使う必要がないため、1年で最も基礎代謝は下がります。
気温が下がり、過ごしやすくなる秋には、
「身体の調子が整ってきたな」
と感じることも多いのでは。
それは夏に低下した基礎代謝が、秋から冬にかけて上昇しているあいだに感じる一番バランスのとれたタイミングかもしれません。
ここで食欲に走らず、運動をすれば、ある意味とてもダイエットには効果的なのですが^^
3. 夏バテからの回復
夏のうだるような暑さから開放される秋は、おのずと食欲も回復するものです。
「夏バテ気味で低下していた食欲が、涼しくなると戻った」
「新米と秋刀魚の組み合わせがたまらない」
「焼き栗の香りをかぐだけで、しあわせ」
などなど、
夏の時期に食欲が落ちた人も秋になると本来の食欲を取り戻していきます。
このように、涼しくなって夏バテが解消されたことで、食欲が増したように感じることもあります。
また、夏バテになっていた身体は栄養が不足しています。
冷たいものやあっさりした麺類ばかり食べていたりすると、栄養がかたよったまま秋を迎えます。
そうなると体の防衛本能が働いて、夏に不足していた栄養を取り込もうと、自然に食欲が増してくることもあります。
4. 身体に栄養をストック
自然界の生き物の摂理で、
「食べ物が捕れなくなる冬に向けて、秋のうちに食べて身体に蓄える」
という考え方もあります。
冬眠する熊と同じですね。
秋になると民家のあるエリアに「熊が出没した」といったニュースを見かけますが、これは、冬眠に備えて熊が食べ物を求め、山から降りてきたのです。
わたしたちも熊と同じで、動物の本能として、冬に備えて身体に栄養を貯めこむために食べてしまうという考え方です。
5. 旬を迎える秋の食材がおいしい!
秋になると食欲が増すのには、いろんな要素がありますが、この時期ならではの食材のおいしさにも原因があります。
新米がおいしい、松茸がおいしい、里芋がおいしい、ぶどうがおいしい、梨がおいしい、秋刀魚がおいしい、エトセトラ、エトセトラ・・・
これだけおいしいものがあれば、つい手が伸びちゃいますよね。
おいしそうな秋の味覚に、自然と食欲が湧いてくるというのも頷けます。
秋に食欲が増すのはなぜ?秋太りの原因になる5つの理由とは? まとめ
食欲の秋と言いますが、実際、秋になると体の「食べたい!」という欲求が増します。
食べる量が増え、そのまま体重増加となり、『秋太り』になってしまうケースも多くあります。
秋に食欲がアップするのには5つの理由があります。
1. 日照時間の減少によるセロトニンの低下
2. 気温の変化による体の反応
3. 夏バテからの回復
4. 身体に栄養をストック
5. 旬を迎える秋の食材がおいしい!
これらの5つの要素が原因となり、さまざまに影響しあって、食欲がパワーアップしていくものと思われます。
「そっかー、だから食欲が止まらないのね~」
と納得して食べ続けると秋太り街道まっしぐら。
すぐ先の『年末年始太り』に今から拍車をかけることになってしまいますのでご注意を^^;
セロトニンを増やすために日中お出かけをしたり、体重管理を怠らず、ある程度は自制するなどして、おいしい秋の味覚を楽しんでくださいね。
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