寒さ厳しき折の意味とは?使う時期はいつ?挨拶と結び例文20選!

寒さ厳しき折の意味とは?使う時期はいつ?挨拶と結び例文20選!

「寒さ厳しき折」「寒さ厳しき折柄」とはどんな意味?

使う時期はいつ?

何月に使うの?

使い方の例文は?

その疑問、解消します!

「折」と「折柄」の意味、

時候の挨拶としての意味合い、

書き出しと結びで使う最適な文例も含めて、

わかりやすくお伝えします。

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寒さ厳しき折の意味は?

二十四節気(にじゅうしせっき)の「立冬(11月7日頃)」を迎えると、2月の「立春(2月4日頃)」までは、暦の上では季節は「冬」となります。

二十四節気というのは、農作業などの目安にするために中国で作られた季節を示す基準で、太陰太陽暦が使われていた時代に春分を基点に 1年を24等分したものです。

冬の季節の手紙やはがきの「時候の挨拶」には冬の季語を入れたり、

冬を感じるような言葉を入れるとマナーよくご挨拶ができます。

時候の挨拶というのは、手紙の前文で頭語(「拝啓」など)に続く書き出しの言葉です。

この時期の挨拶の言葉として、

寒さ厳しき折(さむさきびしきおり)」

というのがあります。

寒さ厳しき折柄(さむさきびしきおりから)」

とも言います。

意味は、「寒さ厳しき」の部分はそのままです。

言葉通り、

「寒さが厳しい」

ということ。

」という言葉は、

ある区切られた時点や節目のことです。

時や場所、状況、季節、時節、

といった意味合いを持っています。

ふだんの会話でも

「折を見て伺います」

というふうに「時」を意味する言い方もしますね。

手紙の場合の「折」は、その時の季節や時節を表しています

なので、「寒さ厳しき折」の言葉は、

寒さが厳しい季節になりました

寒さが厳しい季節ですが

といった意味で用いられます。

「折柄」は、「折から」を漢字表記にしたものです。

これは「~から~まで」の「から」ではありません。

「柄」という言葉には様々な意味がありますが、

この場合の「柄」は接尾語的に使われています。

意味としては、

「そのものの性質やおかれている状況」

です。

たとえば、

「場所柄、スーツで行かなきゃ」

とか、

「仕事柄、気になるんだよね」

という時の「柄」と同じです。

意訳すると、

「それに相応して」

といった意味合いです。

「寒さ厳しき折柄」は意味としては「寒さ厳しき折」と同じですが、

「折柄」とするほうが、より「寒さ厳しき」を強調しているニュアンスがあります。

寒さ厳しき折を使う時期はいつ?

「寒さ厳しき折」「寒さ厳しき折柄」を使う時期については、明確な決まりはありません。

一般的には、「寒さ厳しき折(柄)」という言葉は12月に入ってから使われます。

前述のように、暦の上では立冬(毎年11月7日頃)を迎えると冬ですが、

11月の初旬はまだまだ秋の気分で、冬と呼ぶにはまだ何か足りない時期です。

この時期を「初冬」といいます。

暦の上で冬は、

  • 「初冬(はつふゆ・しょとう)」
  • 「仲冬(ちゅうとう)」
  • 「晩冬(ばんとう)」

の3つにわけて考えられています。

これらを「三冬(さんとう・みふゆ)」といい、それぞれ陰暦の10・11・12月を指しています。

三冬を二十四節気に合わせてみると、以下のようになります。

  • 初冬:陰暦10月……立冬(11月7日頃)から大雪(12月7日頃)の前日まで
  • 仲冬:陰暦11月……大雪から小寒(1月5日頃)の前日まで
  • 晩冬:陰暦12月……小寒から立春(2月4日頃)の前日まで

二十四節気というのは、1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けたものです。

三冬でみると、「寒さ厳しき折」と感じるのは、仲冬から晩冬の時期です。

西高東低の冬型の気圧配置になって北風が強く吹き、日本海側では雪が降るのもこの頃です。

この時期は、体感的にも寒さが身にしみる頃ですよね。

「寒さ厳しき折」は、12月から立春(2月4日頃)の前日までを目安に使います

「寒さ厳しき折」は冬の言葉です。

立春を迎えると、暦の上では春となるので「寒さ厳しき折」はふさわしくありません。

◇ 立春を過ぎてから使う時候の挨拶はこちら。
立春の候とはどんな意味?いつまで使える?挨拶と結び例文20選!

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寒さ厳しき折の例文と使い方

「寒さ厳しき折」を手紙などの時候の挨拶で使う場合は、

相手を気遣う形

で用います。

手紙の挨拶として、頭語(拝啓・謹啓など)のあとに続く書き出しで、

「寒さ厳しき折、いかがお過ごしですか」

「寒さ厳しき折、皆様にはお元気にてお過ごしでしょうか」

「寒さ厳しき折、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます」

「寒さ厳しき折、皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます」

「寒さ厳しき折、皆様にはお変わりなくお過ごしのことと存じます」

と用いる場合もありますし、

結語(敬具など)の前や結語の代わりに、結びの挨拶として使われることも多くあります。

※「寒さ厳しき折」は「寒さ厳しき折柄」に置き換えてもOK、同じ意味です。

「寒さ厳しき折、お風邪など召しませぬようお気を付けください」

「寒さ厳しき折、ご自愛下さい」

「寒さ厳しき折、くれぐれもご自愛くださいませ」

「寒さ厳しき折、一層ご自愛のほどお祈り申し上げます」

「寒さ厳しき折、皆様どうぞご自愛の上お過ごしください」

「寒さ厳しき折、ご自愛の上ご活躍のほど、お祈り申し上げます」

「寒さ厳しき折、何卒ご自愛専一にてお願い申し上げます」

「寒さ厳しき折、どうぞ皆様お元気にお過ごしくださいませ」

「寒さ厳しき折、どうぞお健やかにお過ごしくださいませ」

「寒さ厳しき折、皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます」

「寒さ厳しき折、体調にはくれぐれもご留意ください」

「寒さ厳しき折、ご健康にご留意なさってお過ごしくださいませ」

「寒さ厳しき折、何卒お身体おいといください」

「寒さ厳しき折、お身体に気をつけてお過ごしくださいませ」

「寒さ厳しき折、体調に留意して暖かくしてお過ごしください」

書き出しに用いるにしろ、結びの言葉で用いるにしろ、「寒さ厳しき折」を使う時は、いずれも、相手を気遣う形で使われています。

そして、相手の体調を気遣ってますよね。

「寒さ厳しき折」は「まだまだ寒い日が続きますが」という意味。

そう考えると、「寒さ厳しき折」は相手の健康を気にかけたり、思いやったりする言葉だということがわかります。

手紙の書き出しや最後に「寒さ厳しき折」を入れると、相手に対しての心遣いが感じられますね。

寒さ厳しき折の意味とは?使う時期はいつ?挨拶と結び例文20選!まとめ

「寒さ厳しき折(さむさきびしきおり)」と「寒さ厳しき折柄(さむさきびしきおりから)」は同じ意味です。

「寒さが厳しい季節になりました」

「寒さが厳しい季節ですが」

といった意味で用いられます。

「寒さ厳しき折」は、12月から立春(2月4日頃)の前日までを目安に使います。

手紙などの時候の挨拶で使う場合は、

『相手を気遣う形』

で用います。

「寒さ厳しき折」は書き出しにも、結びにも使える言葉です。

時候の挨拶には季節を表すと同時に、相手の健康を気遣う意味もあります。

改まった相手や、親しい人へ宛てる書き方は、ご紹介した例文を参考にしてみてくださいね。

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