水菜と京菜と壬生菜の違いと見分け方は?栄養と味や値段はどう違う?

水菜と京菜と壬生菜の違いは?

見分け方のポイントは?

カロリーや味、食感の違いは?

値段を比較すると?

その疑問、解消します!

水菜と京菜と壬生菜の名前の由来、

栄養価から期待できる効果や効能、

それぞれのおいしい食べ方も含めて、

わかりやすくお伝えします。

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水菜と京菜と壬生菜

スーパーや八百屋さんで、

1年を通して見かける野菜のひとつに『水菜(みずな)』があります。

サラダや炒めものや鍋物など、

どんな料理にも使える水菜は台所のお役立ち野菜。

生食と加熱の両方いける水菜は、

その緑色の美しさがアクセントにもなる上、

さらに値段も手頃とあって、

常備野菜としても買い求めやすい野菜です。

水菜は日本原産の野菜で、

京野菜としてもよく知られています。

京野菜というのはその名前の通り、

「京都の野菜」

という意味。

京野菜といえば九条ネギや賀茂茄子が有名ですが、

水菜も伝統的な京野菜です。

水菜は京都が原産であることから、

京菜(きょうな)』

とも呼ばれています。

水菜と京菜は同じものなんですね。

京野菜で言うと、

水菜(京菜)にとても良く似た京野菜に

壬生菜(みぶな)』

があります。

水菜(みずな)と壬生菜(みぶな)、

名前も似てますよね。

知人が京野菜の仕入れに関わっている関係で、

ときどき壬生菜をいただくことがあるのですが、

先日、百貨店の京野菜を扱っている売り場で壬生菜の値段を見て驚愕、

普段わたしがスーパーで買う水菜の、

なんと3倍の値段がついていました。

壬生菜 ドンキ2019-05-15

どうしても壬生菜で作るナムルが食べたかったので買ってきましたが、

見た目も名前も似た水菜と壬生菜、

ふたつの野菜にはどんな違いがあるのでしょうか(お値段以外に^^;)

水菜とは?

水菜

水菜(京菜)はアブラナ科の一年草で色見は緑、

見た目は細長い葉っぱにトゲトゲした葉が特徴的です。

水菜の食感はシャキシャキとした歯ごたえが特徴で、

サラダや漬物といった生食から、

おしたしや鍋のお供などの加熱調理まで、

様々な料理に使われます。

特有の香りと辛みが肉や魚の臭みをカバーしてくれることから、

最近では和食のみならず、

イタリアンやエスニック料理などにも広く使われています。

水菜の歴史

水菜は古くから食べられてきた野菜ですが、

いつから水菜が日本で食されてきたのか、

ハッキリしたことはわかっていません。

すでに1600年代には現在の京都市南西の夏寺や、

九条辺りで栽培されていたと考えられています。

京都は地形的に海が遠いため新鮮な魚介類が手に入りにくく、

また、

仏教など宗教の影響から

肉類を口にしない菜食中心の生活を送ってきたこともあり、

独自の野菜文化が発展し、

いろいろな京都特産の野菜を育んできた歴史があります。

そのひとつが水菜です。

水菜は寒さに強い性質から、

関西では野菜が不足がちになる冬の時期に、

とても親しまれてきた野菜です。

細い茎の印象がある水菜ですが

外見とは裏腹に非常にたくましい性質があります。

水菜には冬を耐え抜く強さがあり、

本来の旬は霜のおりる寒さが厳しくなった頃。

現在では旬を問わず、

水菜はハウス栽培などで作られていますが、

昔は肥料を使わずに水と土だけで作られていました。

水と土だけで作られていたことから、

『水菜』と呼ばれるようになりました。

水菜の株はキッチンバサミでカットできるくらいの大きさですが、

昔からある在来種では2kgにも及ぶ大きさになるものもあるとか。

元々は京野菜として知られていた水菜ですが、

今では京都を抜いて茨城での生産量が1位。

京都の生産量は3位となりました。

水菜の別名

水菜は呼び名が多いのも特徴です。

京菜

の他にも、

その葉の形から、

柊菜(ひいらぎな)』

糸菜(いとな)』

とか、

細い葉と茎が千本(たくさん)あることから

千筋菜(せんすじな)』

千本菜(せんぼんな)』

という別名もあります。

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水菜の栄養とカロリーは?

水菜の100グラムあたりのカロリーは23kcal

一般的な大きさの水菜は1株170gほどなので、

一株あたりは約39kcalです。

水菜にはビタミンCが多く含まれています。

ビタミンCは風邪の予防や疲労の回復、

肌荒れなどに効果があります。

アンチエイジングにも効果があると言われていますね。

みずみずしく生食で食べやすい水菜は、

ビタミンCを効果的にとるのにうってつけの食材です。

サラダなどに加えれば、

ビタミン不足解消に役立ちます。

また、見た目は細く柔らかい葉ですが

緑黄色野菜らしく豊富にβ-カロテンを含んでいます。

β-カロテンは強い抗酸化作用をもち、

様々な健康への働きが報告されています。

ビタミンAに変換されて作用することから、

皮膚や粘膜の健康を維持したり、

光刺激反応に重要な役割をしたり、

様々な細胞の増殖や分化に寄与する働きがあります。

他にも水菜には「造血のビタミン」と言われる葉酸や、

丈夫な骨を維持するために欠かせない栄養素のビタミンK、

骨の健康維持に効果があるカリウムやカルシウム、

糖質や脂質の代謝をサポートするモリブデンなどが多く含まれています。

壬生菜とは

壬生菜

水菜と同じ様な見た目の葉物の野菜、壬生菜

実は、壬生菜は水菜から自然交雑で生まれたと言われています。

1800年頃に京都市の壬生近辺で水菜に紛れて生えているのが見つかり、

壬生菜という名前は、

発見された壬生地区で栽培されていたことが由来になっています。

壬生菜の味は水菜には無い、

少しピリッとくる辛味と香気があることから、

千枚漬けの添え物などにも利用されています。

生食でそのまま食べる場合は子どもには向かないかもですが、

大人にはスパイシーな味わいとなるのでサラダもおすすめです。

調理方法は水菜と同様で、

漬け物やおひたし、鍋などに向いています。

我が家ではすき焼きにも春菊の代わりに使うことも多く、

油炒めやナムルにもよく使っています。

壬生菜の簡単ナムルの作り方

茹でた壬生菜に軽く塩をふり、

胡麻油とにんにくのすりおろしにちょろっと醤油を加えて和え、

いりごまを散らすと絶品ナムルの出来上がりです。

◇ いりごまについてはこちらをご参考に。
いりごまとすりごまの違いは?栄養吸収の良い食べ方をするならどっち?

壬生菜と水菜の見分け方は?

壬生菜と水菜は見た目はそっくりですが、

よく見ると若干の違いがあります。

水菜はヒイラギのようにツンツンした細い葉柄になっていて、

ギザギザの切れ込みがあるように見えます。

一方の壬生菜は水菜と違って葉にギザギザの切れ込みがなく、

丸い葉っぱで細長いヘラのような形をしています。

見分け方としては、あとは値段ですね(笑)

壬生菜は現在でも京都や壬生を中心に栽培されているものなので、

水菜よりもはるかに生産量が少ない野菜です。

そのため水菜に比べると価格が高く、

壬生菜は一般的には水菜の1.5~2倍ほどとなっているのが現状のようです。

前述のように3倍の値段に驚いたわたしは東京在住ですが、

輸送の手間暇を考えると、

壬生菜の値段は住んでいる地域によっても、

違ってくるのかもしれませんね。

壬生菜の栄養とカロリーは?

壬生菜の100グラムあたりのカロリーは15kcal

水菜の23kcalに比べると少ないですね。

栄養の効能は水菜とほとんど同じです。

壬生菜100グラムに対して含まれる最も多い栄養価はビタミンK、

次は葉酸、ビタミンC、カリウム、ビタミンAとなります。

ビタミンAには目の角膜やのど・鼻・消化器・子宮などの粘膜、

皮膚や髪の毛を健康に保つ役割があります。

水菜と京菜と壬生菜の違いと見分け方は?栄養と味はどう違う? まとめ

水菜は日本原産の野菜で、

京野菜としてもよく知られています。

『水菜(みずな)』と『京菜(きょうな)』は同じもので、

『壬生菜(みぶな)』は水菜の一種です。

水菜の歴史は古く、

1600年代には栽培されていたと言われます。

もともと京都において

海産物が手に入りにくいという環境から京野菜が育まれ、

時代と共に水菜が全国区になりました。

水菜(京菜)と壬生菜は生で食べたり、

火を通したりとアレンジが拡がる魅力的な食材です。

伝統野菜の違いをチェックしながら味わうのも楽しいですよ。

◇ よく似た野菜はこちらもご参考に。
小松菜とほうれん草の違いと見分け方は?栄養や味はどう違う?

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