今年2020年の関東の梅雨入りと梅雨明けの時期はいつ頃?
梅雨とはいつからいつまで?
誰が決めてるの?
その疑問、解消します!
過去のデータから見る関東甲信越の梅雨入りと梅雨明けの日、
平年値による近年の傾向、
気象庁のデータから梅雨の時期を予想します。
梅雨はいつからいつまで?
例年、ゴールデンウイークが終わる頃合いで沖縄や奄美の梅雨入りの知らせが届きます。
季節が春から夏へと変わる前にやってくるのが梅雨の時期。
沖縄の梅雨入りは平年5月9日頃(昨年2019年は5月16日頃)、
奄美の梅雨入りは平年5月11日頃(昨年2019年は5月14日頃)となりますが、
そこから梅雨前線は
九州南部、九州北部、四国、中国、近畿、東海、関東甲信、北陸、東北南部、東北北部と北上していきます。
ここでいう平年というのは平成22年(2010年)までの過去30年の平均の日付です(平年について詳しくは後述します)。
一番遅い東北北部では平年6月14日頃(昨年2019年は6月15日頃)に梅雨入りします。
沖縄の梅雨明けは平年6月23日ごろ、
東北北部の梅雨明けは7月28日ごろです。
梅雨に入るとひと月くらいはジメジメした蒸し暑い日が続き、雨の日が多くなります。
雨が続くと外出もままならず、洗濯物を干すのも一苦労で、気分も落ち込みがち。
毎年、梅雨が近づくと
「梅雨の時期がいつからいつまでとわかっていれば、それなりの準備や心構えもできるのに!」
と思ってしまうのですが
意外なことに、気象庁は梅雨入り・梅雨明けの予想はしないのです。
よくニュースや天気予報で
「今日、関東甲信地方が梅雨入りしたとみられます」
という言い方を聞くことはあっても、予想をするような
「来週、関東甲信地方が梅雨入りをしそうです」
という言い方や表現は聞いことはないはずです。
ちなみに、
一般的に関東甲信地方とは、
- 関東地方:茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県
- 甲信地方:山梨県、長野県
を指します。
梅雨入りはどのように決める?
梅雨の期間に入ることを「梅雨入り」と言いますが、
実は、「梅雨入り」には明確な定義というものはありません。
梅雨入りの判断は気象庁任せです。
そもそも梅雨というのは、
晩春から夏にかけて雨や曇りの日が多く現れる気象現象で、
また、その期間を指すものです。
春の終わり頃、
しばらく天気の良い日が続いたのちに
比較的雨の日が多くなって
日照時間が少ない時期に突入するまで、
天気が移り変わる時期があります。
数日雨が続くような天気に移行したあと、
気象庁が今までの天候データと
これからの天候を予想して梅雨入りを判断します。
天候の予想というのは、
- 曇りや雨が1週間以上続くと予報がされた時
- 曇りや雨が1週間以上実際に続いた時
- 梅雨をもたらす梅雨前線がその地域に到達した時
と言われています。
梅雨入りは、数日から1週間程度の天候の予想にもとづいて、
各地方の予報中枢官署が発表します。
各地方の予報中枢官署というのは、
たとえば、関東地方なら東京管区気象台、
近畿地方なら大阪管区気象台のことです。
梅雨入りも梅雨明けも、それぞれ各気象台の発表となります。
■ 梅雨入り・梅雨明けを発表する各気象台
- 仙台管区気象台(東北地方)
- 東京管区気象台(関東地方)
- 新潟地方気象台(北陸地方)
- 名古屋地方気象台(東海地方)
- 大阪管区気象台(近畿地方)
- 広島地方気象台(中国地方)
- 高松地方気象台(四国地方)
- 福岡管区気象台(九州北部地方)
- 鹿児島地方気象台(九州南部地方)
- 沖縄気象台(沖縄地方)
梅雨明けはどのように決める?
「梅雨明け」とは、梅雨の期間が終わること言います。
梅雨入りと同様に、
数日から1週間程度の天候の予想にもとづき、
各地方予報中枢官署が発表します。
梅雨入りと同じく、
「梅雨明け」についてもはっきりした定義はありません。
目安としては、
- 晴れが1週間以上続くと予報がされた時
- 晴れが1週間以上実際に続いた時
- 梅雨をもたらす梅雨前線が南下した、戻らなくなった時
とされています。
なお、
後日、春から夏にかけての実際の天候経過を考慮した検討を行い、
その結果、梅雨入り及び梅雨明けの期日が変更となる場合があります。
そのため、
梅雨入り・梅雨明けの時期がはっきりせず、
『○月○日』のように特定の日付がない年もあります。
近年では、2017年の東北地方がそうでした。
梅雨明けの日が速報値として発表されたものの、
その後も天気が長いことぐずついたため、
最終的に梅雨明けの日が特定されませんでした。
東北北部および南部で梅雨明けが特定されないのは、2009年以来のこと。
この2017年は、関東も7月中旬から下旬にかけては晴れて暑い日が多く、
当初は7月19日と発表された梅雨明けは、のちに7月6日に修正されました。
梅雨明けが確定するの9月です。
9月というと梅雨はとっくに過ぎ去った時期ですが、
集計したデータを再検討して、修正がなされた後に決まります。
そもそも梅雨自体がハッキリしない天候なので、すぐに確定できないのも頷ける気がしますね。
2020年関東の梅雨入り時期の予想
気象庁では1951年(昭和26年)以降の梅雨入りと梅雨明けのデータを公開しています。
1951年から2019年までの関東甲信越の梅雨入り時期のデータを見ると、
最も早い梅雨入りは、1963年の5月6日ごろで、
最も遅い梅雨入りは、1967年と2007年の6月22日ごろです。
5月6日の梅雨入りというとゴールデンウィーク中かその直後。
とても早い気がしますし、
4月の末から雨模様が続いていたとは、せっかくの連休も残念な天気だったということになります。
最も遅い6月22日とは、なんと一ヶ月半のもの開きがあるんですね。
直近5年間のデータを見ると、
2015年:6月3日ごろ
2016年:6月5日ごろ
2017年:6月7日ごろ
2018年:6月6日ごろ
2019年:6月8日ごろ
「平年」:6月8日ごろ
が梅雨入りとなっています。
前の章で少し触れましたが
「平年」というのは、
2010年(平成22年)までの過去30年の平均(入り・明けを特定しなかった年は除外)の日付です。
なぜ2010年までなのかというと、
それはそういう規定があるからです。
30年間というのは世界気象機関(WMO)の規定で、
『10年経つごとに更新』とされているので、
次は2021年に改訂されて、
1991年~2020年の30年間となります。
1951年からのデータを見ていくと、
若干ですが、
梅雨入りは早まっている傾向にあります。
近年の傾向として6月の初旬に梅雨入りしているのが分かります、
これらのデータから予想すると、
2020年の関東の梅雨入り時期は6月初旬、
6月3日前後から6月8日前後のあいだになりそうです。
梅雨入りからおおよそ、
40~50日間ほど梅雨の時期が続きます。
2020年関東の梅雨明け時期の予想
梅雨入りと同様に、
気象庁で公開されている1951年から2018年までの関東甲信越の梅雨明けの時期のデータを見ると、
最も早い梅雨明けは2018年の6月29日ごろで、
最も遅い梅雨明けは、1982年の8月4日ごろです。
直近5年間のデータを見ると、
2015年:7月10日ごろ
2016年:7月29日ごろ
2017年:7月6日ごろ
2018年:6月29日ごろ
2019年:7月24日ごろ
「平年」:7月21日ごろ
が梅雨明けとなっています。
梅雨入りは若干早まっている傾向にありますが、
梅雨明けの時期はバラバラに見えますね。
関東甲信越の梅雨入り梅雨明けの時期をまとめてみました。
梅雨の期間はわたしが子どもの頃に比べると、長くなっている気がします。
2016年の「7月29日ごろ」なんて、
8月に手が届きそうですよね。
データを参考にすると、
2020年の梅雨明けは7月中旬、
7月15日前後くらいから7月21日前後のあいだになりそうです。
平年のデータから梅雨入りと梅雨明けを見ると、
この期間が例年の梅雨の時期となりますが、
予想も平年データもあくまで目安です。
その年の気象状況で大きく異なることもありますので、
あくまで予想は参考程度としてとらえてくださいね。
2018年の梅雨明けは6月だった!
一昨年の2018年6月29日、
気象庁は、
「関東甲信が梅雨明けしたとみられる」
と発表しました。
関東甲信で6月に梅雨明けするのは、
統計を開始した1951年以降初めてのことです。
前年の2017年より7日早く、
平年よりも22日も早かったことになります。
これまで関東甲信で最も早かったのは2001年の7月1日ごろ。
2018年の東京都心部では6月25日以降、
5日連続で最高気温が30度以上に達し、
6月28日には2018年初の熱帯夜となっています。
6月に熱帯夜となるのは2013年以来5年ぶりのことでした。
2020年関東の梅雨入り梅雨明けの時期予想!平年はいつからいつまで? まとめ
直近のデータから見ると、
2020年の関東の梅雨入り時期は
6月3日前後から6月8日前後のあいだ、
梅雨明けの時期は
7月15日前後くらいから7月21日前後のあいだ、
となりそうです。
平年のデータから関東地方の梅雨入りから梅雨明けの時期を見ると、
- 6月8日ごろ~7月21日ごろ
となります。
気象庁は梅雨入り・梅雨明けを予想することはなく、
梅雨入り・梅雨明けしてから発表します。
梅雨入り・梅雨明けともに明確な定義はなく、
その判断は気象庁任せです。
梅雨入り・梅雨明けは、
数日から1週間程度の天候の予想にもとづいて、
各地方の予報中枢官署(気象台)が発表します。
関東の梅雨は他の地方の梅雨に比べると、
比較的安定しており、降水量も全国平均です。
最近の梅雨入りのデータを見ると、
6月の初旬には梅雨入りすることが多いので、
5月中には梅雨に備えておきたいところ。
衣替えや家の中の整理などは、
湿気が多くなる前に済ませておきたいところです。
じめじめと蒸し暑く、
雨が続く梅雨の時期はいやなものですが、
農作物にとっては恵みの雨になり、
雨が降らなければ水不足にもなります。
農作物にとっても、
わたしたちの生活にとっても、
梅雨の時期はないと困るものなのです。
梅雨時に雨が降るのは自然の恵みだと割り切って、
なるべく快適に過ごせるように工夫したいものですね。
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