新盆・初盆に参列した方、香典やお供えを贈ってくれた方宛のお礼状(挨拶状)の書き方とは?
お返しと同送・別送の例文もご紹介。
挨拶状に「こうしなきゃいけない」というルールはないけど、ある程度お約束事があります。
オリジナル例文4つを参考にしてみてね!
新盆・初盆のお返しに挨拶状を添える意味
「新盆・初盆」は、通常のお盆とは違って、遺族や親族だけではなく故人の友人や知人、仕事関係者などを招いて法要が営まれます。
「新盆」と「初盆」は同じ意味で、故人が亡くなった後に、初めて迎えるお盆のことを指します。
「新盆」は地域によって「にいぼん」「あらぼん」、または「しんぼん」と読みます。
「初盆」もまた、地域によって呼び方(読み方)が異なり、「はつぼん」、または「ういぼん」と読みます
新盆・初盆では、法要に参列していただいた方には当日お返しをお渡しするのが一般的ですが、郵便で香典を送ってくださった方や、宅配便などでお供え物を送ってくださった方には、後日お返しを贈ることになります。
また、法要に参列した方の中に高額な金額を包んでくださる方がいた場合も、法要の後にお礼状を添えてお返しの品物を贈ることがあります。
お返しを贈る際のお礼状の添え方には、お返しの品物と共に同送するか、品物とは別に郵送するといったふたつの方法があります。
お礼状は「挨拶状」といった意味合いで、香典や品物をいただいたお礼と、併せて新盆・初盆が無事に済んだことのご報告です。
最近では、新盆・初盆の法要当日にお渡しするお返しの中にお礼状(挨拶状)を添えるケースが多くあり、当日参列していただいた方には、ここでご紹介するお礼状を送らない方もいますが、後日のご挨拶としてお礼状の形で改めて送るのは、より丁寧です。
新盆・初盆のお礼状の書き方の注意点
お返しは、故人や故人の親戚がお世話になった方へ向けて贈るもの。
なので、本来であれば、お返しに添えるお礼状(挨拶状)は手書きが丁寧な形です。
ただ、場合によってはお礼状の数を考えると、印刷したハガキ・カード・書面を使う方が便利なこともあります。
印刷するにしても、手書きにするにしても、気持ちのこもった文面にしたいですね。
新盆・初盆のお礼状を書く時の注意点
お盆は地域によって時期が異なりますが、お礼状は、なるべく早く出すのが理想です。
遅くとも、新盆・初盆を行った月のうちに届くようにします。
お礼状は縦書きが一般的です。
- 故人の名前を必ずフルネームで入れる。
- 文中に句読点「、」「。」を使わない。
- 法要に参列していただいたお礼、香典やお供物をいただいたお礼を必ず入れる。
- 施主である差出人の名前を必ずフルネームで入れる。
お礼状に句読点を使わない理由
上記の「新盆・初盆のお礼状に書くお約束事」で
に疑問を持ったかもしれません。
小説であれなんであれ、句読点をつけるのが当たり前なので、不思議に思うのもわかります。
ですが、慣例的に、「挨拶状」や「賞状」、「年賀状」等には句読点がありません。
その由来を簡単に説明しますね。
もともと句読点は、明治時代に入るまで使われていませんでした。
学校で、子どもが読みやすいようにと使われ始めたのが始まりです。
なので、「読解力のある大人に対する文章に句読点をつけることは、相手を子ども扱いし失礼にあたる」ということで使われていなかったようです。
挨拶状や賞状の類は、その名残で句読点をつけないようになったと言われています。
また、「慶事に区切りをつけない」という縁起を担ぐ意味もあるとも言われますが、いずれにしても慣例的なものです。
POINT!
あくまで「慣例」としてのことで、挨拶状やお礼状で、「必ず句読点を抜くこと」というルールは存在しないので、句読点をつけていても問題ありません。
新盆・初盆のお礼状オリジナル例文4つ
新盆・初盆のお礼状の例文をご紹介します。
上述した『新盆・初盆のお礼状に書くお約束事』を踏まえた4パターンのオリジナル例文です。
お礼状は縦書きが一般的ですが、親しい方宛であれば横書きで書く人も増えてきたようです。
お礼状は、手書きでも印刷したものでも良いですが、やはり手書きの方が丁寧で心がこもった印象を受けます。
先方とあなたの関係にもよりますが、手書きの場合は、使う言葉もあまり堅苦しすぎてもそっけないもの。
適度な礼儀で、感謝の気持ちが伝わるようにアレンジしてみてくださいね。
まずは一般的なお礼状です。
1. 新盆・初盆の一般的なお礼状
時下ますますご清祥のことと心よりお慶び申し上げます
お陰をもちまして去る○月○日に故□□□□の新盆 (初盆)の法要を滞りなく相済ませました
皆様には大変お世話になり 故人もさぞ感謝していることと思います
本来であれば拝眉の上お礼を申し上げるべきところではございますが
略儀ながら書中をもちましてお礼かたがたご挨拶申し上げます
敬具
令和○○年○○月○○日
○○○○(施主の名前)
2. 新盆・初盆のお礼状を親しい方へ
毎日暑い日が続きますが
いかがお過ごしでしょうか
この度の故□□□□の新盆 (初盆)に際しましては
過分なる御厚志を賜り誠に有難うございました
謹んで仏前に供えさせていただきました
心より御礼申し上げます
私どもも新盆を迎えやっと落ち着いてまいりました
時節柄○○様もお身体に気を付けてお過ごしくださいませ。
本来ならばお目にかかってお礼を申し上げるべきところですが
書中にて失礼いたします。
敬具
令和○○年○○月○○日
○○○○(施主の名前)
3. 新盆・初盆のお礼状を品物と同送する場合その1
先日は故□□□□の新盆 (初盆)に際しまして
ご丁寧にお心遣いいただきまして
ありがとうございました
故人もさぞかし喜んでいると思います
私からも厚く御礼申し上げます
つきましては ささやかではございますが
新盆 (初盆)の供養のしるしとして
心ばかりの品をお贈りさせていただきます
本来ならばお目にかかり
お礼を申し上げるべきところでございますが
略儀ながら書中をもちまして
謹んでお礼かたがたご挨拶申し上げます
敬具
令和○○年○○月○○日
○○○○(施主の名前)
4. 新盆・初盆のお礼状を品物とは別に送る場合その2
このたびの故□□□□の新盆 (初盆)に際しましては
お心のこもったご弔慰を賜り 誠に有難うございました
謹んで仏前に供えさせていただきました
故人もさぞかし感謝していることと思います
私からも厚く御礼申し上げます
おかげさまで新盆 (初盆)法要を無事に相済ませることができました
つきましては別便にて ささやかではございますが
心ばかりの品を託送いたしました
お納めいただければ幸いに存じます
敬具
令和○○年○○月○○日
○○○○(施主の名前)
新盆初盆のお返しに挨拶状お礼状を添える時の書き方の注意点と例文 まとめ
あまり構えずに、是非手書きでお礼状を書いてみてください。
新盆・初盆のお礼状の書き方には決まったルールがあるわけではありません。
新盆・初盆の法要に参列してくださった方や、香典・お供え物を贈っていただいた方に、出来る範囲で心を尽くせると良いですね。
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