ボジョレーヌーボーとは何のこと?
普通のワインと何が違うの?
味の特徴は?
解禁日がある理由は?
その疑問、解消します!
ボジョレーヌーボーと名乗るには5つの条件があります。
年に一度のイベント、ボジョレーヌーボーを楽しむ豆知識をわかりやすくお伝えします。
ボジョレーヌーボーとは何か?
11月の第3木曜日といえば?
そう、ボジョレーヌーボーの解禁日です!
「ボジョレーヌーボーって何?」
って人も多いので、ちょっと昔の話を絡めながらお伝えしますね。
ボジョレーヌーボーは『解禁日』が設けられているワインです。
日本は世界で一番早く解禁日を迎えるということもあって、毎年この解禁イベントはニュースで取り上げられたり、飲食業界では大きな話題となります。
ボジョレーヌーボーを生産国フランスより早く飲めるという触れ込みで、バブル全盛期には一大ブームを巻き起こし、『解禁パーティー』があちこちで開かれました。
熱心なワイン好きの中には予約して期待している人もいますが、この頃はスーパーやコンビニでも手頃な値段で買えるようになりました。
ボジョレーヌーボーを飲んだことがあっても、実際のところ、どんなワインのことを意味するのか、知ってる人って意外と少ない気がします。
ボジョレーヌーボーとはどんなワインなのか。
飲む時のおつまみがてら、ボジョレーヌーボーの豆知識を仕入れておきましょう!
ボジョレーヌーボーとは?
ボジョレーヌーボーとは、フランスのブルゴーニュ地方の南にあるボジョレー地区で作られるワインです。
ワインは通常、ぶどうが収穫された翌年の春から出荷されますが、ボジョレーヌーボーの場合はぶどうの収穫後、数十日で出荷されます。
ボジョレーワインのうち、今年のぶどうを使い、収穫してから40~50日で造る試飲新酒には「ヌーヴォー」という名がつき、これが「ボジョレーヌーボー」と呼ばれるものになります。
ボジョレーヌーボーは、その年のブドウの品質が良いか悪いかを確認するために作られていると言われています。
「ボジョレー」と名乗ることのできるワインは、赤ワインはガメイ種、白ワインはシャルドネ種を使用したものに限られ、これらは法律によって定められています。
ボジョレーヌーボーは赤ワインの印象が強いですが、白ワインも全体の生産量の約1%ほどあります。
ボジョレーヌーボーの5つの条件
ボジョレーヌーボーには、AOC(原産地呼称統制)と呼ばれる認証によって厳しく条件がつけられています。
ボジョレーヌーボーを名乗れるワインには、おおよそ以下の5つの条件があります。
- 産地:フランス・ブルゴーニュ地方にあるボジョレー地区
- ぶどうの生産時期:その年に収穫されたぶどう
- ぶどうの品種:赤ワインはガメイ種、白ワインはシャルドネ種
- ワインの製法:マセラシオン・カルボニックという発酵法により製造された赤ワイン
- アルコール度数:9度以上
マセラシオン・カルボニックというのは、ぶどうを破砕せず、そのままタンクに詰め込んで自然に発酵させる発酵法のことを言います。
ボジョレーヌーボーの味の特徴と味わい方
ボジョレーヌーボーの味の特徴は、
フルーティでさっぱりとした口当たり
ワインの渋みや苦味が苦手な人の中には、この軽さが好き、って言う人もお多いです。
上述のマセラシオン・カルボニックという発酵方法がボジョレーヌーボーに独特の香りを生み出します。
ふつうのワインはブドウをつぶしてから発酵させます。
ですが、ボジョレーヌーボーの場合、ぶどうをつぶす前に密閉タンクに入れ、加熱・温度コントロールをして、ぶどう自体でアルコール発酵させるのです。
その後、普通の赤ワインと同じく果汁を搾り、酵母を加えてアルコール発酵させ、おり引き、濾過、瓶詰めして、すぐに出荷されます。
なので、普通のワインと比べると、全体的に軽い感じに仕上がっています。
ボジョレーヌーボーの味わい方
収穫から2ヶ月ほどしかかけないで醸造されたボジョレーヌーボーは、渋みが少なくどんな料理にもよく合います。
優しい口当たりなので、ワイン初心者にも飲みやすいワインとされています。
ボジョレーヌーボーのヌーヴォー「nouveau」は、フランス語で「新しい」「新鮮」という意味。
その名の通りに、ボジョレーヌーボーはフレッシュさが売りです。
一般的なワインと違い、購入したら早めに飲むほうが美味しく飲めるので、出来れば年内に飲むのがおすすめです。
◇ ボジョレーヌーボーの賞味期限はこちらをご参考に。
・ボジョレーヌーボーの賞味期限は?未開栓ならいつまで飲める?
ボジョレーヌーボーを美味しく飲むには?
ボトルは寝かして保存し、飲む前に12℃くらいにしておくとワインの風味を一番感じられます。
普通、赤ワインは18℃前後(室温)が飲み頃温度ですが、ボジョレーヌーボーは冷やして飲むのが美味しいです。
冷やす温度は好みがありますが、我が家ではボジョレーヌーボーの場合、10~12℃くらいまで冷やします。
味わううちに好みの温度がわかってくるので、最初は12~13℃程度を目安に試してみるといいと思います。
ワイングラスは、空気に触れる面積の少ないグラスを選びます。
飲み口がすぼまった形のワイングラスが理想です。
ボジョレーヌーボーは香りが比較的弱いので、大きい口のワインだと香りが逃げていきやすいからです。
ワインは栓を開いた瞬間からどんどん酸化が進み、味が低下していきます。
開封すると酸味が出てくるので、その日のうちに飲みきるのがベスト。
飲みきれない場合は、きっちり密封して冷蔵庫に保管します。
◇ 飲みきれなかったワインの活用レシピはこちら。
・余ったボジョレーヌーボーの使い道は?赤ワイン7つの活用法!
なぜボジョレーヌーボーに解禁日があるのか理由と由来
ボジョレーヌーボーは法律で定められている由緒正しきワイン。
およそ3カ月かけて作られた新ワイン、ボジョレヌーボーが世間にお披露目されるのは11月の第3木曜日と決まっています。
この解禁日は世界共通で、毎年11月の第3木曜日には少しでも早くその年の新酒を口にしようと、世界のワイン好きがこのボジョレヌーボーに期待します。
前述のように、日本は世界で一番早く解禁日を迎えるんですが、世界共通の解禁日ってインパクトありますよね。
なぜボジョレーヌーボーに解禁日があるのか、その理由を調べてみました。
ボジョレーヌーボーに解禁日がある由来
ボジョレーヌーボーは、もともとはボジョレー周辺の地元住民が「地酒」感覚で楽しんでいたものでした。
フランスでは、ちゃんと熟成させたワインしか売ってはいけないことになっていたようですが、ボジョレーでは19世紀から、収穫したのちのワインを早く売る習慣がありました。
ガメイ種のぶどうを収穫後すぐに発酵させて造るフレッシュなワインは、当時からボジョレー周辺の地元住民を中心に、デイリーワインとして親しまれていたのです。
1950年に、新酒の販売が正式に認められましたが、そのあと、収穫後のワインをいかに早く売るかが競争になってしまいました。
市場がルール化されると、当然、十分ワインとして熟成されていないものも出回るようになりました。
そのため、11月15日を解禁日とし、その時まで、ちゃんとワインとして熟成させるようにした、ということのようです
1951年、フランス政府によって公式に11月15日を解禁日として発売することが認められたのを期に、ボジョレーヌーボーはパリのレストランを中心に大ブームとなりました。
その後、1985年には、解禁日が、今と同様、11月の第3木曜日午前0時に改められました。
ラッキーなことに時差の関係で、地球上で一番早く飲めるのが日本となった所以です。
年に一度の解禁日があるからこそ、期待をこめて心待ちにする楽しみもありますね。
ボジョレーヌーボーとは何なのか味の特徴と味わい方解禁日がある理由 まとめ
ボジョレーヌーボーは、フランス政府によって公式に11月15日を解禁日として発売することが認められているワインです。
フランスのブルゴーニュ地方の南にあるボジョレー地区で作られています。
ボジョレーヌーボーを名乗れるワインには、おおよそ以下の5つの条件があります。
- 産地:フランス・ブルゴーニュ地方にあるボジョレー地区
- ぶどうの生産時期:その年に収穫されたぶどう
- ぶどうの品種:赤ワインはガメイ種、白ワインはシャルドネ種
- ワインの製法:マセラシオン・カルボニックという発酵法により製造された赤ワイン
- アルコール度数:9度以上
ボジョレーヌーボーの味の特徴は、
フルーティでさっぱりとした口当たり。
冷やして飲むのがおすすめです。
年に一度のボジョレーヌーボー、秋のイベントとしても楽しみたいですね。
◇ ボジョレーヌーボーの話題 こちらもどうぞ。
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