夏日と真夏日と猛暑日、
それぞれの具体的な違いは?
猛暑日と酷暑日はどう違う?
気象庁発表の高温注意情報とは?
その疑問、解消します!
気象用語で使われる定義、
熱帯夜の定義、
猛暑日と酷暑日の由来、
高温注意情報の役立て方も含めて、
わかりやすくお伝えします。
夏日と真夏日と猛暑日の違いは?
温暖化の影響か、近頃はゴールデンウィーク前から夏日(なつび)になる日もありますね。
そして、本格的な夏がやってくると、
「明日は真夏日(まなつび)になるでしょう」
「各地で連日、猛暑日(もうしょび)が続いています」
といったニュースや天気予報を耳にするようになり、
「真夏日」とか「猛暑日」とか、
とにかく暑そうなお天気の用語を耳にします。
なんとなく、ニュアンス的にわかるけど、
具体的にどう違うのか、
イマイチよくわからないことも多いかと思います。
「夏日」に「真夏日」に「猛暑日」。
この3つの言葉が予報で使われている時に、
ハッキリした基準はあるのでしょうか。
夏日・真夏日・猛暑日の基準とは?
夏日・真夏日・猛暑日には明確な基準があります。
日中の「気温」に基づいて、
「夏日」:日中の最高気温が、25℃以上の日のこと
「真夏日」:日中の最高気温が、30℃以上の日のこと
「猛暑日」:日中の最高気温が、35℃以上の日のこと
つまり、1日の気温が5℃ずつ暑くなるたびに、
呼び方が変わるんですね。
ここで言う最高気温は、
0時~24時までの気温の最大値を意味しています。
ちなみに、0℃未満の日は、「真冬日」といいます。
真夏日になると真冬日の恋しいこと!
だからといって、
真冬日に真夏日が恋しくなるかといえば、
冬好きのわたしの場合、そんなことはないのですが。
オフコースの名曲、『夏の終わり』の歌詞に、
「夏は冬に憧れて 冬は夏に帰りたい あの頃のこと今では すてきにみえる」
という一節があります。
うだるような暑い夏の時期、
いつも思い出す一曲です。
◇ 「うだる」についてはこちらをどうぞ
・うだるような暑さとはどんな意味?うだるとゆだるの違いは?使い方と文例
熱帯夜とは?
熱帯夜(ねったいや)は、最高気温ではなく、最低気温に基づきます。
熱帯夜とは、夕方から翌日の朝までの最低気温が、25℃以上になる夜のことをいいます。
25℃というのは、日中でも体感的に暑さを感じる温度ですよね。
ちなみに、わたしが寝る時にクーラーを入れる目安も25℃超えです。
25℃を超える夜となると、
とても暑くて寝苦しい夜になってしまいます。
30℃以上を「超熱帯夜」という表現がありますが、
正式な気象用語ではありません。
ここ10年間の統計では、
東京都など、都市部を中心に熱帯夜の著しい増加傾向が見られます。
最近は熱帯夜に夜間の熱中症で救急搬送されるケースが増えています。
特に高齢者の方はエアコンなどの冷房を嫌がる傾向にありますが、
その原因のひとつに老化によって、
皮膚の感覚や内臓の機能が低下しているため、
暑さを感じづらくなっていることが考えられます。
熱中症による救急搬送された人の中で、54%が高齢者という結果が出ています。
高齢者のみならず、熱中症は重症化すると命にかかわる病気、誰もがなる可能性があります。
無理をしないで、エアコンを取り入れたほうが安心です。
猛暑日と酷暑日の違いは?
「猛暑日」と「酷暑日(こくしょび)」は同じものです。
日中の最高気温が、35℃以上の日が酷暑日であり猛暑日。
言葉自体は、酷暑日の方が先に使われていて、
マスコミなどでは、最高気温が35℃を超えると、
「関東各地で35℃を超える酷暑日となり~」
といった表現をしていました。
そのため、酷暑日は一般にも拡まったのですが、
年々最高気温が35℃を超える日が続いたことから、
気象庁は予報用語を改正することにしたんですね。
気象庁は、最高気温が35℃を超える日を
気象用語で「猛暑日」として制定し、
2007年4月1日、正式に取り入れました。
これによって、
それまで浸透していた「酷暑日」が
俗称という位置づけになったわけです。
猛暑日の予報が出されるだけでゲンナリしてしまいますが、
ここ数年はホントに頻繁に聞くようになりました。
わたしが子どもの頃は、
気温が体温を超えるような日が
何日も続くなんて殆ど無かったように思いますが、
もはや夏に30℃以上は当たり前になっていますよね。
気象庁の高温注意情報とは
夏日と真夏日、猛暑日に熱中症、
それに加えて、
「高温注意情報(こうおんちゅういじょうほう)」
という言葉もよく聞くようになりました。
高温注意情報は、
気象庁が夏季の高温による熱中症の予防の観点から、
2011年から導入した気象の注意情報です。
高温注意情報とは
高温注意情報は、気温が著しく高くなると予想される場合に出されるもので、
主に熱中症予防の呼びかけや
電力供給の注意喚起などの目的があります。
全国の都道府県で、
毎年4月第四水曜日から10月第四水曜日を対象とした期間に発表されます。
翌日、又は当日の最高気温が
概ね35℃以上になることが予想される場合に発表されます。
つまり、猛暑日を記録すると予想された場合ですね(一部の地域では35℃以外を用いることもあり)。
この注意報は、翌日、又は当日の天気予報で発表される、
予想最高気温の統計を基にしています。
気象庁のホームページや
NHK・民放・新聞などのマスコミ媒体を利用して、
高温注意情報によって、
熱中症や電力供給などの備えを呼びかけるわけです。
前日17時過ぎに地方単位の情報を、
当日5時過ぎから17時頃まで府県単位の情報が発表されます。
また、
週間天気予報においても
気温が概ね35℃以上を観測する予想が懸念される場合も、
高温注意情報を出して、注意を促します。
高温注意情報が発表されたら?
高温注意情報が出た時は、
熱中症の対策を心がけます。
- 不要の外出を控える
- 外出時は日陰や日傘、帽子を利用する
- こまめな水分補給を意識する
- エアコンやクーラーを使う
- 涼しい服装をする
特に、子どもや高齢者は変化に気づきにくいので、周りが熱中症を意識して、気を配るようにしましょう。
◇室内でも熱中症にかかることがあります。
・室内の冷房が効いていてもなる熱中症の正体と死にいたる理由とは?
熱中症の対策は、喉が乾いていなくても、こまめな水分補給をするのがポイントです。
水分補給はジュースやお茶ではなく、スポーツドリンクや経口補水液がおすすめです。
こちらの大塚製薬のオーエスワンは、電解質と糖質の配合バランスを考慮した経口補水液です。
【同梱不可】大塚製薬 [OS-1] オーエスワン(500mlx24本入)=1ケース [特定用途食品] [経口補水液]
夏日と真夏日と猛暑日それぞれの違いは?気象庁の高温注意情報とは?まとめ
夏に使われる気象用語の暑さの区別は、すべて気温で使い分けられています。
- 夏日:最高気温が25度以上
- 真夏日:最高気温が30度以上
- 猛暑日:最高気温が35度以上
- 熱帯夜:夕方から翌朝までの気温が25度以上
- 酷暑日:猛暑日の俗称
高温注意情報は、猛暑日を記録すると予想された場合に発表され、
主に熱中症への注意を呼びかけます。
毎年暑さが増してゆく日本は亜熱帯になったとも言われます。
クーラー無しの夏の生活なんて、
今はもう考えられません。
「最高気温40℃超え!」
という恐ろしい日も、
35℃以上のくくりの中では、
「猛暑日」という表現になっていますが、
40℃越えが増加して、新しい気象用語の定義が生まれないことを祈るばかりです^^;
暑い夏は、熱中症対策をしたり、
涼しく過ごす準備に天気予報はとても役に立ちます。
天気予報をうまく生活に取り入れて、
元気に夏を乗り切っていきましょう!
◇ 暑さについてはこちらの記事もご参考に。
・暑さ指数とはどんな意味?気温との違いは?指針の使い方もご紹介
・うだるような暑さとはどんな意味?うだるとゆだるの違いは?使い方と文例
・取水制限と給水制限の違いとは?渇水や水不足による影響はどこまで?
◇ 記事中でご紹介した関連記事
・うだるような暑さとはどんな意味?うだるとゆだるの違いは?使い方と文例
・室内の冷房が効いていてもなる熱中症の正体と死にいたる理由とは?