初正月の羽子板や破魔弓を飾る時期はいつから?
飾るのに最適な日は?
いつまでに片付ける?
しまい方は?
その疑問、解消します!
羽子板や破魔弓を飾る日の考え方、
何歳まで飾るのか、
長く飾っても良い理由、
しまう時のポイントも含めて、
わかりやすくお伝えします。
初正月の羽子板や破魔弓はいつから飾る?
可愛い赤ちゃんの初正月、楽しみですね。
赤ちゃんが生まれて初めて迎えるお正月を「初正月」といいます。
日本では古くからこの初正月をお祝いし、赤ちゃんの無病息災と厄祓いの意味をこめて、
女の子には『羽子板』、
男の子には『破魔弓』
を祖父母や、おじやおば、仲人、親しい友人などが贈るという習慣があります。
最近では、パパ・ママが羽子板や破魔弓を用意しているおうちも増えていますが、
この初正月のお飾り、いつから飾るものなのか気になりますね。
初正月の羽子板や破魔弓はいつから飾る?
一般的には、初正月の羽子板や破魔弓を飾るのは12月中旬が良いとされています。
平安時代(794年~ 1185年)の頃より、12月13日は「正月事始め」と言われ、
お正月に降りてくる歳神様を迎えるために、様々な準備を始める日とされていました。
今も、お正月を迎えるための準備をスタートする日として、正月事始めの伝統は続いています。
◇ 正月事始めについて詳しくはこちら。
・正月事始めとは?煤払いと松迎えの意味からわかる大掃除との関係!
また、贈り物で羽子板や破魔弓をいただく場合は、先方(送り主)が12月の中旬頃までに贈ってくれるのが一般的です。
お正月に使ういただきものは、
「無事に新しい年を迎えられますように」
という願いもこめられたものなので、昔は頂いたその日から、というのも当たり前でした。
正月事始めの時期と、贈ってくれる相手の気持ちを考えると、
『初正月の羽子板や破魔弓を飾るのは12月の中旬が良い時期』
とされているのも、納得ですね。
初正月の羽子板や破魔弓を飾る時期に決まりはある?
初正月の羽子板や破魔弓を飾る時期について、明確な決まりごとはありません。
一般的に12月の中旬が良いとされているだけで、いつでも良いのです。
わたしの周りでも、贈り物でいただいてすぐ、11月の中旬から飾った家もありますし、
自分たち(親)が購入した羽子板を、11月から飾っていた友人もいます。
また、通常のお正月飾りを飾る時期に合わせて飾る家も少なくありません。
ただ、ひとつ注意しておきたいのは、「門松」や「しめ飾り」、「鏡もち」などの『正月飾り』と呼ばれるものと、初正月の「羽子板」・「破魔弓」では意味が違うということです。
まず、「門松」などの通常の正月飾りは、お正月に家を訪問するとされる「歳神様」をお迎えするための飾りです。
対して、赤ちゃんの初正月に飾る羽子板や破魔弓(破魔矢)には、無病息災や魔除けの意味が込められています。
どちらも『正月飾り』ですが、飾る意味合いが違いますよね。
初正月は江戸時代に定着した習わしですが、当時の暦は今のような新暦ではなく、旧暦を使っていました。
旧暦12月は「丑(うし)の月」、旧暦1月は「寅(とら)の月」で、
この「丑寅」を方角にすると北東を指します。
北東の方角は、『鬼門』と呼ばれ、
「鬼(病気や災厄)がやってくる方角」
として忌み嫌われる方角です。
12月から1月の鬼門の期間に、羽子板や破魔弓を飾ることは、赤ちゃんを病気や災厄から守ることにもつながります。
このようなことからも、初正月の羽子板や破魔弓は、正月飾りよりも早く飾られるようになったとも考えられています。
クリスマスの飾りとかぶる場合は?
12月にはクリスマスがありますね。
家の中にクリスマスツリーを飾っていたり、クリスマスのデコレーションをしていると、純和風の羽子板や破魔弓はミスマッチになることもあるかと思います。
また、スペースなどの関係で、初正月の準備はクリスマスの装飾を片付けてから行いたい時もありますよね。
そんな場合は、12月25日を過ぎてから、羽子板や破魔弓の飾りつけをしても全く問題ありません。
一夜飾りはNG!
初正月の羽子板や破魔弓を飾るのに良いとされているのは、12月の中旬ですが、
何かと忙しい師走の時期、いろいろな事情で飾るのが12月26日以降になってしまうこともあるかと思います。
そんな時、気をつけてほしいのが一夜飾りは避けるということ。
一夜飾りというのは、門松などのお正月飾りを12月31日の大晦日(おおみそか)に飾りつけること。
昔から、一夜飾りは、
「歳神さまに失礼にあたる」
「1日で準備する葬儀の準備のようだ」
などの理由から忌み嫌われてきました。
◇ 一夜飾りがNGの理由についてはこちらに詳しく。
・正月飾りの一夜飾りがダメな3つの理由!大晦日のしきたりの意味とは?
12月31日の一夜飾りを避ける人がいるのと同様に、
12月29日を避ける人もいます。
これは、29日が「苦しみ」を連想するからです。
初正月の準備が12月の下旬になった場合は、12月29日と12月31日に飾るのは避けたほうが無難かもしれませんね。
初正月の羽子板や破魔弓を飾る時期はいつまで?
初正月の羽子板や破魔弓は、基本的には一年中飾っていても良いものです。
昔の元服、15才ごろまでを目安に飾る家もあれば、
記念の意味をこめて、子どもが大きくなっても飾ってる家もあります。
初正月の羽子板や破魔弓には「厄払い」という意味もある縁起物なので、一年を通して飾っていてもOK、全く問題ありません。
◇ 羽子板や破魔弓の意味についてはこちらに詳しく。
・赤ちゃんの初正月 お祝いの仕方と羽子板や破魔矢を飾る意味を教えて!
初正月の羽子板や破魔弓をしまうならいつ?
羽子板や破魔弓をしまう場合は、通常の正月飾りと同様に、松の内の期間が過ぎてから片付けます。
松の内とは、 門松などのお正月飾りを飾っておく期間のこと。
関東と関西では松の内の期間が異なり、
- 関東 : 元旦~1月7日
- 関西 : 元旦~1月15日
となります。
関東でも初正月の羽子板や破魔弓は、1月15日頃まで飾っている家も多くあります。
初正月の羽子板や破魔弓は節句の脇飾りにも
初正月の羽子板や破魔弓は、節句の時に飾ることもできます。
女の子なら、3月3日の桃の節句、ひな祭りのときに、雛人形の脇飾りとして一緒に飾ります。
男の子なら、5月5日の端午の節句がありますね。
五月人形と一緒に破魔弓を飾ります。
羽子板や破魔弓が加わると、節句のお祝いがより華やかなものになりますね。
五月人形の中には、破魔弓や破魔矢がセットになっているものもありますが、初正月の破魔弓と一緒に飾っても問題ありません。
わたしの友人の家では、クリスマスが終わってすぐ、初正月の破魔弓を飾り始め、五月人形を片付けるときに一緒に片付けていました。
また、別の友人の家では、息子さんが大学生になった今も、床の間に破魔弓が飾られています。
初正月の羽子板や破魔弓のしまい方は?
厄除けという意味では、ずっと飾っていてもよい初正月の羽子板や破魔弓ですが、しまう時のポイントをお伝えしますね。
最近はコンパクトタイプが主流ですし、ケースに入っているので、あまり神経質になる必要はないのですが、
『よく晴れた乾燥した日』
を選びましょう。
ケースに入っていても湿気は大敵です。
こちらは、飾り台も湿気やカビから守る乾燥剤です。
雛人形 五月人形 (乾燥剤 防湿剤 湿気取り10個入)ka-01-10
防虫剤は少な目に、普通の大きさで1~2個。
コンパクトタイプなら1個で十分です。
湿気の少ない場所に、購入時のダンボールに入れてしまいます。
ダンボールに隙間があれば、新聞紙を詰めておくと湿気予防になります。
注意!
羽子板の中には樹脂が使われているものが有ります。
説明書や裏面でわかるので、その場合は、防虫剤はNGです。
鷹の爪を2~3個入れて防虫剤の代わりとします。
初正月の羽子板や破魔弓を飾る時期はいつからいつまで?しまい方は? まとめ
初正月の羽子板や破魔弓を飾る時期については明確な決まりごとはありません。
一般的には12月中旬が良いとされています。
12月13日には正月事始めがあるので、このあたりから飾る人が多いようですが、
11月から飾る家もあれば、
門松などの通常のお正月飾りを飾る時期に合わせて、初正月の羽子板や破魔弓を飾る家も少なくありません。
魔除けや厄払いの意味も持つ初正月の羽子板や破魔弓は、基本、一年中飾っていてもよいものです。
しまう場合は、松の内の期間が過ぎてから。
初正月の羽子板や破魔弓は、桃の節句や端午の節句のときにも飾ることができます。
赤ちゃんが大きくなっても、いくつになっても、子どもの無病息災を願う親の気持ちに変わりはありません。
可愛い子どものお祝いの記念にもなる羽子板や破魔弓、せっかくなら、長く楽しみたいですね。
◇ 初正月についてはこちらの記事もご参考に。
・初正月の羽子板や破魔弓は誰が買うもの?赤ちゃんの親が買ってもOK?
・赤ちゃんの初正月 お祝いの仕方と羽子板や破魔矢を飾る意味を教えて!