冬至のゆず湯に赤ちゃんは入っても大丈夫?
大人でも感じる刺激の原因は?
赤ちゃんを入れる時の注意点は?
その疑問、解消します!
ゆず湯は赤ちゃんの肌にどうなのか、
先輩ママたちの経験談、
赤ちゃん用のゆず湯の工夫と入り方も含めて、
わかりやすくお伝えします。
冬至のゆず湯に赤ちゃんを入れる?
「冬至(とうじ)」は1年のうちで昼が最も短く、夜が最も長くなる日です。
冬至の日にはゆず湯に入る、という方も多いですね。
昔から、
「冬至にゆず湯に入ると健康になる」
とか、
「冬至のゆず風呂は風邪知らず」
「冬至のゆず湯は邪気を払う」
などとされ、全国的にも、
『冬至の日にゆず湯に入ると、その1年間は風邪を引かない』
と言われています。
確かにゆず湯は血行促進効果が高いので、寒い冬でも体の芯から温まることができます。
冬至の日になると温泉や銭湯でもゆず湯が行なわれたりするので、
小さな子どもからお年寄りまで、ゆずが入ったお風呂を楽しんでいますね。
わたしの実家でも、冬至の日は決まってお風呂にはゆずが浮かんでいました。
江戸時代から続く冬至のゆず湯ですが、赤ちゃんを入れても良いのかどうか、悩んでいるママは結構多いんですよね。
というのも、ゆず湯は大人でも、ヒリヒリする感じがしたり、かゆみを感じる人もいたりするからです。
「せっかく年に一度の伝統行事、ゆず湯に入れて縁起をかつぎたい」
と、赤ちゃんをゆず湯デビューをさせたい気持ちと、
「でもゆず湯は刺激があるって話も聞くし・・・」
というこわい気持ちもあって、
迷いながらアレコレ検索してみても、
赤ちゃんをゆず湯に入れてはいけない、という決まりごとがあるわけではありません。
わたしも先輩ママたちに聞いてみましたが、
「全然だいじょうぶだったよ」
「うちは一年目はパスしたわ」
「柑橘系は肌の弱い子はだめ」
「菖蒲湯もゆず湯も平気だった」
「アトピーだからムリ」
「ちょっと赤みが出たけどすぐひいた」
「上の子は問題なかったけど、下の子のときは泣いたのですぐ止めた」
「2才を過ぎるまでは入れなかった」
などなど、
いろんなケースがありました。
ゆず湯に赤ちゃんを入れるかどうかは、あくまで、親の判断に任されているんですよね。
赤ちゃんを柚子風呂に入れることをためらってしまう原因は『刺激』。
その刺激の元は、ゆずに含まれるある成分だとわかっています。
ゆず湯の刺激の原因は?
ゆず湯に入ったときに
「体がピリピリ痛い!」
「皮膚がヒリヒリしてくる」
「身体中がチクチクする」
「お風呂から上がった後にかゆみが出た」
といった症状が出る人は少なくありません。
ゆず湯に入ったときに肌にピリピリとした痛みが出たり、かゆみが出てしまう原因は、ゆずの皮に含まれている「リモネン」という成分が原因です。
リモネンはゆずの香りの成分のひとつで、主に皮の部分に含まれています。
ゆずの果皮をきゅっと絞ると飛び出るオイルのようなもの、あの中にリモネンが含まれています。
リモネンは油分を落とす効果も持っているので、洗剤などの成分としてもよく使われているものです。
スーパーなどに行くとオレンジ系の洗剤等が売られていますよね。
あれも、柑橘系に含まれるリモネンの、油を落とすという効能を利用したものです。
ゆず湯に入るとお肌がスベスベになるのもリモネンの作用で、肌の余分な皮脂を取り除いてくれるからなんです。
ですが、リモネンは油の洗浄力が強いため、余分ではない皮脂も必要以上に落としてしまうこともあります。
それが原因で、肌の弱い人や乾燥肌の人、肌の薄い子供などは刺激を感じやすくなる傾向になるので、ゆず湯に入るときには注意が必要になってきます。
中でも肌の弱い赤ちゃんのゆず湯は要注意です。
赤ちゃんの肌の厚みは、大人の肌の1/2~1/3程度しかありません。
健康な大人の場合は、ゆず湯に入ると、『垢が落ちて滑らかになる程度』で済む場合も、
デリケートな赤ちゃんの肌は初めから弱く、傷つきやすい状態なので、刺激を受けやすいのです。
また、ゆずの皮に含まれるリモネンは分子が非常に小さいため、皮膚の毛穴の中にまで入り込めてしまうという性質があります。
そのため、リモネンに触れた肌がチクチクとかピリピリするように感じるとも言われています。
肌に刺激を感じた場合は、シャワーでゆず湯を洗い流せば和らぎますが、
ご承知のように、肌の強さには個人差があります。
赤ちゃんでも大丈夫なケースもあれば、
大人でもヒリヒリするなど、千差万別です。
また、どんなゆず湯なのかという、ゆず湯の環境によっても異なります。
刺激の原因がリモネンなのですから、ゆずをいっぱい使ったゆず湯であれば、それだけリモネンの量も増えるわけです。
なので、赤ちゃんにとって、一概に『ゆず湯はダメ』とか、『大丈夫』ということは言えないのです
前述のように、赤ちゃんの肌は大人の1/2~1/3の薄さです。
そのため、赤ちゃんの肌は大人に比べると乾燥しやすく、汗やよだれを拭き取る時の摩擦でも刺激となってしまいます。
そして、刺激を受けると、それによって肌のバリア機能が低下してしまうことに。
赤ちゃんの肌は思っている以上に敏感です。
おむつかぶれをしやすかったり、よだれでかぶれやすい赤ちゃん、アレルギーやアトピー体質の赤ちゃんは止めておいたほうが良いかもです。
ゆず湯の刺激を少なくするには?
ゆず湯の肌への刺激は、丸ごとゆずを入れて楽しむときには起こりにくいんですが、
ゆずの香りをより楽しもうとカットしたゆずを入れたり、湯船の中でゆずを絞ったり、つぶしてしまった場合によく起こります。
ゆずをカットしたり、絞ったりすると、ゆずに含まれるリモネンなどの有効成分が多く出すぎてしまい、デリケートな赤ちゃんの肌には刺激が強すぎることも。
なので、刺激が心配な赤ちゃんの場合はゆずを丸ごと使うのがおすすめです。
◇ ゆずを丸ごと使ったりカットするゆず湯の作り方はこちら。
・冬至にゆず湯に入るのはなぜ?柚子風呂のやり方と効能 エコな作り方
冬至のゆず湯に赤ちゃんを入れるときのポイントをお伝えしますね。
- ゆずの表面をよく洗う
- ゆずの数を減らす
- ゆずは丸ごと、もしくは大きめにカットする
- ゆずを湯船の中で絞らない
- 長風呂をしない
できるだけ肌に刺激を与えないようなゆず湯を作る場合には、ゆずの表面はしっかり洗います。
農薬の刺激も無きにしもあらずです。
ゆずは数が多かったり、細かくしすぎると、その分、成分がお湯に溶け出しやすくなるので、数を減らし、できるだけ大きなままで使うようにします。
いずれにしても、刺激が気になる場合は長時間の入浴は避けましょう。
あと、もう一点。
ゆずを湯船に浮かべると油のようなものが浮かびますが、
これは柑橘系に含まれる精油です。
この精油はゆずに限らずあるものですが、実は、紫外線を吸収しやすいという性質を持っています。
日焼けや紫外線が気になる場合は、シャワーでしっかり落としておきましょう。
冬至のゆず湯に赤ちゃんを入れても大丈夫?刺激の原因と注意点とは? まとめ
『冬至の日にゆず湯に入ると、その1年間は風邪を引かない』
と言われていますが、
刺激に弱いとされる赤ちゃんの場合は親の判断に任されています。
ゆず湯に入ったときに肌にピリピリとした痛みが出たり、かゆみが出てしまう原因は、ゆずの皮に含まれている「リモネン」という成分が原因です。
赤ちゃんにとって、一概に『ゆず湯はダメ』とか、『大丈夫』ということは言えませんが、刺激を少なくする工夫をしてゆず湯に入る方法もあります。
- ゆずの表面をよく洗う
- ゆずの数を減らす
- ゆずは丸ごと、もしくは大きめにカットする
- ゆずを湯船の中で絞らない
- 長風呂をしない
もし、
「ちょっと心配だな」
と少しでも思ったら無理をしないことも大切です。
お湯にゆずを浮かべるのではなく、お風呂場にゆずを置き、香りだけ楽しむ方法もあります。
これから本格的な寒さを迎えます。
ゆず湯も楽しい行事ですが、風邪を引かないように、食べ物で栄養を摂るのも忘れないでくださいね。
◇ 冬至に食べると良いかぼちゃの簡単レシピはこちら。
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