みかんの白いすじには驚くべき栄養効果が!
白い部分を取るか取らないかは人それぞれですが、
効能を知れば取るのはもったいない!!
白いすじの名前と栄養素、
生活習慣病や美肌に期待できる成分、
便秘解消や腸内改善に役立つ作用も含めて、
わかりやすくお伝えします。
みかんの白いすじの栄養とは?
こたつにみかん、
日本の冬の風物詩ともいえるおなじみの組み合わせですね。
冬の時期、わたしたちが食べているみかんは「温州みかん(うんしゅうみかん)」というものです。
みかんは昔、もっとも消費量の多い果物でしたが、
今はバナナが1番、次いでみかんとなっています。
みかんもバナナも、包丁いらず。
手で皮をむくだけで手軽に食べられることも人気のひとつです。
みずみずしいみかんは、甘い果肉にビタミンCが豊富なことはよく知られていますが、
みかんの皮をむくと、「白いすじ」がついてきますよね。
あの白いすじ、みかんを食べる時どうしてますか?
「口当たりが気になるから取る」
「気にしないで食べちゃう」
「大まかに取るだけ」
「きちんと取らないと気がすまない」
「子どもの頃、白いところを食べると病気になるって言われてたから取る」
などなど、人によってさまざま。
わたしも子どもの頃、
「みかんの白いすじを食べると盲腸になる」
と友達から聞いたことがあって、一時期はビビって几帳面に取ってました。
実はあの白いすじには驚くべき栄養効果があるんです。
あの白いすじには名前があって、「アルベド」といいます。
アルべドは、ラテン語で「白いこと」を意味する言葉です。
アルベドは、「維管束(いかんそく、英語: vascular bundle)」といって、植物が持つ内部組織の1つ。
根から吸い上げた水分や養分を実の方へ送り出す重要な役割をしています。
白いすじアルベドのビタミンP
みかんの果実についている白いすじ、アルベドには、果肉に含まれている栄養価よりも、優れたビタミンが含まれています。
例えば「ビタミンP」に関しては果肉の300倍も含まれています。
ビタミンPってあまり聞き慣れないビタミンかもですが、
ビタミンPは、ビタミン様物質と呼ばれるもので、ヘスペリジン、ルチン、エリオシトリン等の総称です。
ヘスペリジンは、みかんなどの柑橘系のアルベドや皮にたくさん含まれているポリフェノールの一種で、
果肉の部分よりも袋やすじに多く含まれています。
ヘスペリジンには、以下のような効果が期待できると考えられています。
- コレステロール値の改善
- 毛細血管を強くする
- 血行を良くする
- 発ガンの抑制作用
- 花粉症の予防
ヘスペリジン入りの餌を食べたマウスは、
普通の餌を食べたマウスに比べて、
約30%も中性脂肪が少なくなっていたという実験データがあります。
中性脂肪が増加すると、
善玉コレステロールを減らし悪玉コレステロールを増加させるため、
動脈硬化を引き起こしたり、脳血栓や心筋梗塞の原因にもなります。
毛細血管が弱くなると、シミやシワの原因になので、
肌の老化を防ぐには、毛細血管を強化することが大切です。
ヘスペリジンは、ビタミンCと協力して毛細血管の修繕・修復をしてくれます。
■ ビタミンCの吸収を助ける
ヘスペリジンには、みかんの果実に多く含まれてるビタミンCの吸収を効率的にさせる働きもあります。
ビタミンCは、骨や腱などの結合タンパク質であるコラーゲンの生成に必須の化合物ですが、
わたしたちの体には合成に必要な酵素がないため、ビタミンCを体内で作れないのです。
なので、ふだんの食事からビタミンCを摂取しなければいけないのですが、
ビタミンCは、温度や湿度、光や紫外線の影響を受けやすく、とても壊れやすいという性質があります。
ヘスペリジンには壊れやすいビタミンCを安定化させ、効率よく体に吸収させる作用があります。
白いすじに含まれるビタミンP以外の栄養素
みかんの白い筋にはビタミンPの他にも、
「カリウム」や「ビタミンE」も含まれています。
カリウムは高血圧やむくみに効果があり、
ビタミンEは冷え性やアンチエイジングに効果があるとされています。
みかんの白い筋は便秘にも効果的
みかんについている白いすじには、「食物繊維」が多く含まれています。
食物繊維は説明するまでもなく、
便秘解消や整腸作用に効果があるのはよく知られていますね。
食物繊維は腸内で善玉菌のエサとなり、善玉菌を増やして、お腹の環境を良くしてくれるほか、
便の量を増やすので、大腸の粘膜壁を刺激して、排便を促し便通を整えてくれます。
便秘は身体に影響を与えるだけではなく、
ニキビや肌荒れなど、皮膚にも悪影響を与えます。
また、腸は第2の脳と呼ばれるほど神経が集まっているので、
腸内環境が悪くなると、自律神経にも悪い影響を与えることになってしまいます。
食物繊維は栄養素ではありませんが、
健康維持のために毎日摂った方が良いとされています。
みかんの白いすじに驚きの栄養パワー!便秘解消と美肌も促す健康効果とは? まとめ
みかんをむいたとき、果肉についている白いすじは「アルベド」といいますが、
果肉に含まれる栄養価よりも、優れたビタミンが含まれています。
ビタミンPは果肉の300倍も含まれており、
ビタミンPのヘスペリジンには、以下のような効果が期待できます。
- コレステロール値の改善
- 毛細血管を強くする
- 血行を良くする
- 発ガンの抑制作用
- 花粉症の予防
また、ヘスペリジンには、みかんの果実に多く含まれてるビタミンCの吸収を効率的にさせる働きもあります。
みかんの白いすじには、食物繊維が多く含まれているので、
便秘解消や整腸作用にも効果があります。
便秘を解消することで腸内環境が改善され代謝が良くなると、
ダイエットにもつながります。
みかんの白いすじの効果や効能を知ると、
食べる時に取っちゃうなんてもったいないですよね。
◇ みかんの話題 こちらもどうぞ。
・みかんは1日何個まで?食べ過ぎるとどうなる?肌の色で病院に行った話
・はっさくと夏みかんと甘夏の違いは?味や旬の時期 特徴をご紹介!
◇ みかんと同じ柑橘類、きんかんの話題はこちら。
・きんかんの食べ方は生で皮ごと食べるべき?その栄養と効能とは?