そうめんとひやむぎの違いは何?
見た目の太さ?
油を使っているかどうか?
カロリー?
決まりはあるの?
その疑問、解消します!
「乾めん類」と「手延べ干しめん」の意味、
手延べの場合のそうめんの規格、
そもそもの違いも含めて、
わかりやすくお伝えします。
そうめんとひやむぎの違いは?
暑くなってくると、のどごしの良い冷たいめん類がおいしいですよね。
夏のめん類の定番といえば、そうめんとひやむぎ。
そうめんもひやむぎも、どちらも小麦粉に食塩と水を混ぜてよく練ったものから作られています。
見た目はよく似たそうめんとひやむぎですが、その違いがわかりにくいという声をよく聞きます。
そうめんとひやむぎの違いといえば、多くの人がパッと思い浮かぶのは、「めんの太さ」ではないでしょうか。
日本農林規格(JAS規格)の『乾めん類品質表示基準』では、
- そうめん:直径1.3mm未満
- ひやむぎ:直径1.3mm以上~1.7mm未満
- うどん:直径1.7mm以上
と分類されています。
1.7mm以上になると「ひやむぎ」ではなく「うどん」なんですね。
ちなみに、幅4.5mm以上、厚さ2.0mm未満だと「きしめん」となります。
太いのがひやむぎ、細いのがそうめん、は間違っていないのですが、手延べ干しめんになると、ちょっと違ってくるんです。
そうめんとひやむぎの違いは太さ?
そうめんとひやむぎは、いずれも機械で作る「乾めん類」と、手作業による「手延べ干しめん」の2種類の製法があります。
「手延べ」は小麦粉に食塩と水を混ぜてよく練った生地に、でん粉、食用油又は小麦粉を塗付して、手作業で麺生地を細く引き延ばして乾燥、熟成させる製法です。
一方、機械で製造しているものは「乾めん類」と分類されます。
消費者庁の『乾めん類品質表示基準』では、そうめん・ひやむぎ、そしてうどんに関する設定が以下のように明記されています。
ちょっと長いので要約すると、手延べ干しめんになると、そうめんとひやむぎの太さ基準は同じということです。
直径が1.7mm未満で丸棒状に成形したものは「手延べそうめん」もしくは「手延べひやむぎ」と、どちらの名称でもOKということなんですね。
つまり、手延べ干しめんに関していえば、そうめんとひやむぎは規格上の違いがないということになります。
なぜ手延べになると基準が同じになるの?
手延べ干しめんになると、長径が1.7㎜未満に成形したものは、ひやむぎでもそうめんでも、どっちの名称で呼んでもいいと明記されているのには理由があります。
というのは、機械できっちり切りわける乾めん類と違って、手作業で生地を延ばして作る手延べ麺は、明確な基準を設けるのが難しいからです。
手延べはなにしろ人の手による作業。
そうなると、一本一本の太さのみならず、一本の中でも細いところがあったり太いところがあったりします。
なので、
「そうめんもひやむぎも1.7mm未満であればどちらの呼び方でもいいですよ」
ということになったのです。
ということは、手延べめんに関しては「1.6mmのそうめん」というのもありえるわけですね。
実際、徳島県の名産品である「半田(はんだ)そうめん」はめんが太くて、太いものだと1.7mmくらいあります。
ちなみに、半田そうめんの「半田」は地名から来ています。
徳島県美馬郡つるぎ町の半田地区(旧半田町)に伝わる素麺で、江戸時代から生産が続いています。
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半田そうめんの特徴は、風味、抜群の喉越しの良さ、そしてひやむぎほどの麺の太さと腰の強さです。
一説には、手延べの規格がそうめんもひやむぎも1.7mm未満となっているのは、この半田そうめんがもとになっているとも言われています。
どういうことかというと、
「江戸時代から続く本来の製法で作られている半田そうめんが、規格によって、名称を『ひやむぎ』に変更しなければならなくなるのはおかしい」
ということから、そうめんも冷や麦も1.7mm未満とされた、というものです。
手延べの場合、1.7mm未満であればどちらの呼び方でもいいとはいっても、ふだん店頭で売られている商品を見ると、やはり、そうめんよりも太いのがひやむぎといったものがほとんどです。
そうめんとひやむぎの違いは油?
ひやむぎの原材料は、小麦粉、水、塩。
そうめんの場合、これに「油」が追加されます。
そうめんをゆがいた直後、ゴシゴシ洗うのは、この油を落とすためです。
なぜそうめんに油が使われるかというと、そうめんとひやむぎの製法の違いにあります。
ひやむぎが練った生地を大きく伸ばして切るのに対して、そうめんは、棒状の生地を細く伸ばして作ります。
ひやむぎは、小麦を塩水でこねて、それを麺棒で薄く伸ばして、折りたたんで、包丁で細く切ります。
蕎麦の作り方に似ていますね。
そうめんは、小麦を塩水でこねるまではひやむぎと同じですが、そこから、油を塗りながら、手で引き伸ばして、細く細くしていく手延べめんです。
油を塗るのは、途中で表面が乾いてしまわないように、乾燥を防ぐためです。
ですが、現在では機械が主流になり、ひやむぎもそうめんも同じ製法で作られるようになったために、めんの太さだけでその違いを表すようになりました。
そうめんとひやむぎのカロリーは?
そうめんには油が塗られていますが、ひやむぎに油は使いません。
油=カロリー
というイメージがあるかもですが、実際、そうめんとひやむぎにカロリーの差はありません。
食品成分表では、そうめんとひやむぎは同じ成分値になっています。
- そうめん・乾 :356kcal
- そうめん・ゆで :127kcal
- 手延そうめん・乾 :342kcal
- 手延そうめん・ゆで :127kcal
そうめんとひやむぎに限らずですが、めん類はめん自体のカロリーよりも、食べ方で大きく変わってきます。
そうめんとひやむぎの違いは太さ?それとも油?見分け方とカロリー まとめ
そうめんとひやむぎの違いは、基本的には太さによるものです。
日本農林規格(JAS規格)の『乾めん類品質表示基準』では、
- そうめん:直径1.3mm未満
- ひやむぎ:直径1.3mm以上~1.7mm未満
- うどん:直径1.7mm以上
と分類されています。
ですが、例外があります。
手延べめんの場合は、そうめんもひやむぎも1.7mm未満という規格になります。
機械で作るめんは太さが基準になって、それ以外(手延べ)は製法が基準になるということです。
そうめんとひやむぎは同カロリーです。
夏は食卓を涼しく、冬は食卓を温かくしてくれる乾めん。
太さや製法など、そうめんとひやむぎの違いを確かめながら、味わってみるのもいいですね。
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