年賀状を上司に出す時の注意点とは?
どんな書き方マナーがあるの?
言葉使いのタブーやNGワードは?
その疑問、解消します!
年賀状を書く時の基本のマナー、
失礼にあたらない言葉の選び方、
間違いやすい賀詞の使い方も含めて、
わかりやすくお伝えします。
年賀状を上司におくる時の10の注意点とは?
12月に入ると年賀状の準備が気になりますよね。
新しい年を迎えるにあたって、日頃お世話になっている上司や先輩に年賀状をおくる人も少なくありません。
日本の伝統文化でもある年賀状ですが、年賀状の書き方には、よくないとされる事柄や、NGとされる言葉があります。
上司など目上の立場の人におくる年賀状は、書き方のマナーが守れてこそ気持ちが伝わるものです。
年賀状を上司に出す前に知っておきたい注意点を、項目ごとに紹介していきますのでチェックしてみてくださいね。
1. 社内ルールを確認する
2. 元旦に届くようにおくる
3. 縦書きで書く
4. はがきに『年賀』と記す
5. 新年の挨拶に略語は使わない
6. 重複する言葉は使わない
7. 句読点はつけない
8. 縁起が悪い言葉は使わない
9. 家族写真は上司との関係性で
10. 住所は上司に直接聞く
1. 社内ルールを確認する
まず、年賀状を出す前に、社内ルールを確認します。
最近は、虚礼廃止を徹底して、年賀状を禁止している企業も増えています。
年賀状のやり取りが慣習になっていたり、任意であれば問題ありませんが、
まずは年賀状禁止令が出ていないか、年賀状を準備する前に、先輩などに確認しましょう。
2. 元旦に届くようにおくる
一般的に、年賀状は松の内(1月7日)までに届けば失礼にあたらないとされていますが、やはり元旦に届くと印象がよいものです。
社長や上司あての年賀状であれば、1月1日に届くのは必須と言えます。
例年、年賀状は12月15日から引受が始まり、12月25日にまでに出せば元旦に届きます。
気をつけてほしいのは、25日といっても、ポストからの取集時間が過ぎてしまうと、翌日26日の取集になってしまうということ。
年賀状を確実に元旦に届けるには、
『12月25日の最終取集時間より前に投函すること』
です。
何かと慌ただしい12月、
忘年会やクリスマスなどのイベントが増えると、年賀状書きが年末ギリギリになってしまいがちです。
上司の分だけでも、余裕をもって準備をしておくのがおすすめです。
もしも年賀状がギリギリになってしまったら、対処法を以下の記事でまとめているので、参考にしてみてくださいね。
◇ 年賀状の受付期間とギリギリになったときの対処法はこちら。
・2021年の年賀状いつまで出せば元旦に届く?1月1日に届く5つの裏技!
3. 縦書きで書く
上司など目上の立場の相手への年賀状は、表・裏ともに縦書きで書くのがベストです。
マナー的には、年賀状は縦書きでも横書きでもよいのですが、縦書きのほうが格式が高い印象があります。
上司に出す場合は、表面(名前や住所などの宛名を書く面)・裏面(伝える内容を書く面)ともに、縦書きで書くと間違いありません。
4. はがきに『年賀』と記す
年賀はがきを使う場合は必要ありませんが、私製はがきを使う場合は、切手の下に『年賀』と赤で書きます。
年賀と記してないものは、通常郵便物として扱われてしまうので気をつけてくださいね。
ずいぶん以前ですが、友人が、手作り年賀状に『年賀』と記さなかったばかりに、都内の宛先には年内に年賀状が届いてしまったということがありました。
友達同士なら笑い話ですが、上司となるとそうもいきません。
年賀状の枚数が多いときは、スタンプを使うと便利です。
こちらはひょうたんに「年賀」の文字、毎年使える縁起の良いデザインです。
はんこどり ラバースタンプ 年賀 縦27.5mm×横15mm (0108A-3026)
5. 新年の挨拶に略語は使わない
年賀状でよく見かける言葉に、
「寿」、「春」
「迎春」、「賀正」、「賀春」、「慶春」
といった一文字や二文字の漢字があります。
これらは賀詞と呼ばれる新年をお祝いする言葉なのですが、
一文字や二文字の賀詞は省略された挨拶となるので、上司など目上の立場の相手に使うのは失礼にあたります。
なぜかというと、これらの言葉には「謹んで」などの『相手に敬意を表す言葉』が含まれていないからです。
上司にあてる年賀状では、
「謹賀新年」「恭賀新年」
「謹んで新春のご祝詞を申し上げます」
などのかしこまった賀詞(新年をお祝いする言葉)を使うのがマナーです。
◇ 賀詞の種類や使い方はこちらに詳しくまとめています。
・賀詞とは?年賀状を書く時の正しい使い方は?種類と読み方もご紹介!
・謹賀新年と恭賀新年の意味とは?上司や目上の人にはどっちを使うべき?
6. 重複する言葉は使わない
たとえば、謹賀新年と印刷された年賀状に、手書きで「あけましておめでとうございます」と書くのは日本語的にはNGです。
「謹賀新年」も「あけましておめでとうございます」も、どちらもお祝いの気持ちを表す言葉、つまり賀詞です。
「謹賀新年」と「あけましておめでとうございます」を併用するということは「おめでとう」が重複して、二重の表現になってしまうのです。
「新年あけましておめでとうございます」
も同様でNGです。
「新年」と「あけまして」は同じ意味の重複表現になってしまいます。
これらは実際の年賀状では、よく使われている表現なのですが、日本語としては間違いです。
上司など目上の相手におくる年賀状じゃなくても気をつけたいところです。
7. 句読点はつけない
文章を作成するときに必ずつけるのが「句読点(くとうてん)」。
マナー的には、この句読点を年賀状に使用するのはNGとされています。
というのは、句読点は終わりを意味することになるので、祝いの挨拶状である年賀状にはふさわしくないとされるからです。
そもそも、筆で文字を書いていた昔は、句読点というものはありませんでした。
それが近代になり、教育システムの一環で、読みやすいように句読点が使われるようになったという経緯があります。
ちなみに、証書や賞状なども基本的には句読点が使用されていません。
なので、年賀状では
- 句点(。)を使うところでは改行する
- 読点(、)を使うところでは一文字あける
といった書き方をすると、読みやすくなります。
同僚や友人であれば句読点の有無にこだわることもないかもですが、
目上の人や会社関連の人に出す場合には、正式な書き方にするほうをおすすめします。
8. 縁起が悪い言葉は使わない
新年に届く年賀状は縁起物でもあります。
年明け早々、縁起の悪い言葉は見たくありませんよね。
「倒れる」「滑る」「滅びる」「死ぬ」「枯れる」「衰える」「病む」「失う」「絶える」
といった、縁起の悪い言葉は避けるのがマナーです。
たとえば、つい使ってしまうのが「去年」。
「去年」は「去る」という言葉が『忌み言葉』なので、年賀状のNGワードのひとつです。
前の年を示すときは、「去年」ではなく、「昨年」「旧年」といった書き方をします。
9. 家族写真は上司との関係性で
家族や子どもの写真が印刷された年賀状は、職場の上司との関係性によっては、使うのを避けた方がよい場合もあります。
アットホームな関係性ならば喜ばれることもありますが、
ビジネス上の関係しかない場合は、写真入りではない年賀状にするのが無難です。
10. 住所は上司に直接聞く
最近は個人情報保護の観点から、社員や職員の住所が開示されなくなっています。
上司の住所がわからない場合は、誰かに聞くのではなく、直接本人にたずねるのがマナーです。
人に聞いた住所で年賀状をおくると、なぜ自分の住所を知っているのかと、そこに不快感を持たれることもあります。
上司の住所を知りたいときは、
「年賀状を出したいのですが、よろしければ住所を教えていただけませんか?」
と、本人に単刀直入に聞きましょう。
年賀状を上司に出す前に知っておくべき10の注意点!意外なNGとは? まとめ
年賀状の書き方にはよくないとされる事柄や、NGとされる言葉があります。
上司に年賀状を出す場合は、事前に以下の10の注意点をチェックしましょう。
1. 社内ルールを確認する
2. 元旦に届くようにおくる
3. 縦書きで書く
4. はがきに『年賀』と記す
5. 新年の挨拶に略語は使わない
6. 重複する言葉は使わない
7. 句読点はつけない
8. 縁起が悪い言葉は使わない
9. 家族写真は上司との関係性で
10. 住所は上司に直接聞く
年賀状は書くのは大変ですが、もらうと嬉しいものです。
失礼のない書き方をした年賀状を出すことで、より良好な関係が築けるといいですね。
◇ 上司におくる年賀状の具体的な内容や文例はこちらに詳しくまとめているので、参考にしてみてください。
・年賀状を上司へ出す時の書き方は?例文と一言添え書き例21選!
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