お中元を断りたい!
スマートな断り方は?
相手に失礼にならない辞退の伝え方とは?
お断りの手紙の文例は?
その疑問、解消します!
お中元を辞退するケース、
お中元を断る際のマナー、
角が立たないお断りの手紙の書き方、
文例も含めてわかりやすくお伝えします。
お中元を断りたい!
夏のご挨拶、お中元の時期になりました。
お中元は、お世話になった方に日頃の感謝の気持ちを表わすものです。
お歳暮と同じく、感謝をこめた贈り物を贈る習慣として、広く親しまれていますね。
夏のご挨拶として毎年贈ってくれる方、今年はじめて贈ってくれる方、などなど、お中元を贈ってくれる相手もいろいろです。
個人のお付き合いで贈ってくれる方もいれば、会社絡みや仕事のお付き合いで贈ってくれる方もいるでしょう。
基本、お中元は、お付き合いのある相手から贈られてくるものです。
ですが、
お中元をいただいてもお断りしたい場合もあるかと思います。
- 会社の規約で禁止されている
- 家の方針で決まっている
- 相手との関係が遠い
- 形式上で贈られてくる
- お互いの環境や状況が変わった
- 以前は交流が有ったが、ここ数年はお付き合いが途絶えている
会社や企業間では、お中元・お歳暮を一切受け取らないことが規則になっていたり、慣例として儀礼的な贈りものを禁止している場合も多く見られます。
いわゆる「虚礼廃止(きょれいはいし)」ですね。
『虚礼』とは「中身が伴っていないにもかかわらず表面上で見せかけている、形骸化した儀礼」という意味。
なので、虚礼廃止は「形だけのやりとりをやめる」という意味になります。
虚礼廃止は特に企業間や社内で使われる言葉で、お中元や年賀状、お歳暮の時期によく使われます。
一方、個人同士のお中元の場合、受け取る理由がなくなることもあります。
たとえば、贈り主と懇意にしてきた夫が他界し、仕事上でのお付き合いだったため自分とは付き合いが殆どないケース。
頼まれて仲人をしたものの、その後ほとんど付き合いがないケース。
個人間の場合、こうした贈り主と受け手側に心理的な距離が遠くなるケースはとても多くあります。
受け取る立場からすると、
「結構です、とも言いづらい・・・」
「ありがたいが、気を遣わせて申し訳ない」
「お世話もしていないのに、受け取る理由がない」
というように、相手からお中元を受け取ることがいつしか負担になっていることも少なくありません。
疎遠になっている相手からギフトが贈られてくる、というのも気がひけるものですよね。
また、個人の考えとして、「盆暮れのやり取りはしない・したくない」といった意見も少なくありません。
お中元を断るのは失礼?
「お中元はもういらない、贈らないでほしい」
「儀礼的なやり取りはしたくない」
そう思う気持ちは自然な感情で、悪いことじゃありません。
お中元・お歳暮は継続的に行われるもので、マナーとしてお返しは不要とされてはいるものの、実際には、毎回お返しをしている場合も多いです。
お返しの品物を贈らなくても、その都度、お礼の手紙や電話をすることが面倒に思えて、気が重くなることだってあります。
こちら側がもらって嬉しくない、迷惑に感じる相手からのお中元は辞退しましょう。
お中元を断るのは、せっかく贈ってくれた相手の好意を無にするみたいで、心苦しいかもしれません。
お中元を受け取る側は、相手の感謝の気持ちをありがたくいただくことが大人としてのマナーという考え方もあります。
ですが、日本人に根付いている『いただいたらお返しをする』というならわしや気質は、お中元などで贈り物が届くと、いただいてばかりでは申し訳ないという気持ちになるものです。
相手と疎遠だったりする場合は申し訳ない気持ちが先に立って、お返しやお礼状を考えること自体が、それはそれでストレスになってしまいます。
お中元というのは、一度始めるとキッカケがない限り続いてしまう性質を持っています。
なので、もしかしたら、贈ってくれる相手も、止めるキッカケがつかめないまま贈り続けているということもおおいにあります。
上述の頼まれ仲人などはその典型ですね。
お中元を断ることはマナー違反ではありません。
贈ってほしくない相手からお中元をいただいたら、辞退する意思表示をするのがお互いにとってベターなケースはたくさんあります。
あなたから言ってもらって相手もホッとするかもしれません。
お中元を贈ってくれる相手と角が立たずに、これからも良い関係が続いていくのがベスト。
何らかの理由があって、お中元の品を受け取ることを辞退する場合でも、お中元の品物だけを返送したり、理由も述べずに断ったりするのは失礼にあたります。
お中元をお断りするにも、まずは相手の厚意に対してきちんとお礼を述べ、礼を尽くすことが大切です。
お中元を断る方法とお断りの文例
お中元を頂いた時、辞退する方法はいくつかあります
お中元を断るときの例文を交え、お中元の断り方についてお伝えしますね。
お中元のお礼状で断る
お中元をいただいたお礼状で、次回からやり取りを辞退したい旨を伝えます。
この方法が最もスマートで、角がたちません。
今までどおり、お中元を贈っていただいたことへの感謝の気持ちを述べますが、それにプラスして
といった文面を入れて、「次回よりお中元を辞退させていただく」旨を伝えます。
その際、
「今後も変わらぬお付き合いはお願いしたい」
という文面を付け加えれば、相手の厚意に感謝していることも伝えられます。
■ お中元辞退の文例
拝啓
日ごとに暑さが増してきましたが、お変わりなくお過ごしのことと存じます。
さて、この度はお中元の品を頂戴しまして、誠にありがとうございます。
いつも何かとお心にかけていただきまして感謝申し上げます。
日ごろご無沙汰ばかりで何のお役にも立てませんのに恐縮しております。
○○さまのご厚意はいつも大変ありがたく存じますが、今後はどうかこのようなお気遣いなさらないようにお願い申し上げます。
あたたかなお心遣いに対し、堅苦しいことを申しますようで誠に心苦しい限りではございますが、今後も末永くお付き合いのほど、お願い申し上げます。
略儀ながら、書面をもって、お礼とお詫び申し上げます。
時節柄、ご自愛くださいますようお祈り申し上げます。
敬具
POINT!
「拝啓・敬具」といった頭語と結語は、親しい相手に送る手紙なら使わずに、時候のあいさつから始めた方が他人行儀にならないこともあります。
相手との関係性で臨機応変に使い分けてくださいね。
同等もしくは倍返しで品物を贈る
お中元のお返しは原則不要とされていますが、お返しをする場合は、いただいた品の半額程度のものを送るのが一般的です。
お中元は、お世話になった方に贈るもので、本来なら特にお返しを必要としないのです。
お中元を今後お断りしたい場合の方法として、贈られた品物と同額~倍額の品物を贈ることで、「お気持ちは充分伝わりました」という意味合いをこめることがあります。
品物だけではなく、上記でも紹介した
「今後はお気遣いなさいませんように」
をお礼状に添えることで、相手にこちらの気持ちが伝わります。
断り状と一緒に返送する
立場上受け取れないのに贈られてきたり、一度お断りをいれたにも関わらず、またお中元が届く、という場合もあります。
このようなときは、包装を開けずに上からさらに包装を重ねて、お断りの文面を添えて返送します。
お中元の品物だけを返送するのは失礼にあたりますので、お礼をかねたお断りの手紙は必ず添えましょう。
■いただいたお中元の品を返送する場合
盛夏の候、ますますご清祥のことと心よりお喜び申し上げます。
この度は、お心尽くしのお中元の品をお贈りいただき、ありがとうございます。
ご厚意を頂きながら心苦しいのですが、ご贈答は辞退させていただいております。
なにとぞ、ご理解のほど宜しくお願いします。
いただきました品はお気持ちだけ頂戴しまして、はなはだ失礼とは存じますが、ご返送させていただきました。
今後はどうかお気遣いをなされませぬように、お願い申し上げます。
誠に勝手なことでありますが、どうかお気を悪くなさらないでくださいませ。
まずは、お礼かたがたお詫び申し上げます。
敬具
お中元を断りたい!失礼にならない断り方とお断りや辞退の手紙文例 まとめ
夏のご挨拶として広く行われているお中元ですが、贈られることに負担を感じる場合もあります。
今後のお断りをする場合は、心をこめたお礼状の中に、はっきりお断りの意志を表明するのがポイントです。
お中元をお断りすることで、相手との関係を断つということではなく、贈答品のやりとりがなくても、
「今後も変わらぬお付き合いはお願いしたい」
という気持ちを伝えることが大切です。
贈る方も贈られる側も、大事なのは相手を思う心。
お中元を辞退するのは勇気がいるものですが、相手に敬意を持ってこちらの事情を伝えれば、きっと察してもらえます。
虚礼廃止が話題になる時代です。
これからのことを考えて、今後はお中元を受け取りたくないのであれば、きちんと相手に伝えるようにしたいですね。
◇ お歳暮を断りたい時はこちらをご参考に。
・お歳暮を今後お断りしたいが断るのは失礼なのか断る方法と辞退の文例
◇ お中元をやめたい時はこちら。
・お中元をやめたい!やめるタイミングとやめ方5選 相手宛の手紙の例文も
・仲人さんへのお中元はいつまで?やめ方とやめたい時の手紙の例文3選!
◇ お中元の話題 こちらもどうぞ。
・お中元のお返しは必要?贈るなら時期はいつまで?ふさわしい金額は?
・お中元とお歳暮はどちらかだけでもOK?意味の違いとやめ方のコツ
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