2024年の清明はいつ?
清明の言葉の由来は?
その疑問、解消します!
清明とはどういった気候なのか、
「清明祭」や「清明節」とはどのようなものか、
気象や清明の風物詩も含めて、
わかりやすくお伝えします。
二十四節気の清明 2024年はいつ?
日差しがポカポカとあたたかく、
「あー、春だなぁ」
と感じる頃、二十四節気の清明があります。
清明は「せいめい」と読みます。
2024年の清明は、4月4日木曜日です。
清明は毎年4月4日頃にあります。
なぜ、「頃」というのかというと、清明は毎年同じ日ではないからです。
年によって1~2日程度のズレが生じます。
ちなみに2023年の清明は4月5日(水)、2022年の清明は4月5日(火)、2021年の清明は4月4日(日)、2020年の清明は4月4日(土)、2019年の清明は4月5日(金)でした。
また、清明は期間を指すこともあります。
期間を指す場合は、4月4日頃から次の節気である「穀雨(こくう)」の前日までの期間を「清明」と呼びます。
2024年の穀雨は4月19日金曜日なので、
2024年の清明を期間として指す場合は、2024年4月4日木曜日から2024年4月18日木曜日となります。
ニュースや天気予報などで、
「今日は清明です」
と耳にすると、
節入り日の当日のみを指しているように思うかもですが、
本来は約15日間の期間を意味しています。
二十四節気の清明とはどんな意味?
清明は、二十四節気の一つで、
二十四節気では1年の始まりの最初の節気である立春から、5番めの節気となります。
二十四節気というのは、1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けたものです。
二十四節気は立春から始まり、大寒で終わります。
【春】
立春(りっしゅん):2月4日頃
雨水(うすい):2月18日頃
啓蟄(けいちつ):3月5日頃
春分(しゅんぶん):3月20日頃
清明(せいめい):4月4日頃
穀雨(こくう):4月20日頃
【夏】
立夏(りっか):5月5日頃
小満(しょうまん):5月21日頃
芒種(ぼうしゅ):6月5日頃
夏至(げし):6月21日頃
小暑(しょうしょ):7月7日頃
大暑(たいしょ):7月22日頃
【秋】
立秋(りっしゅう):8月7日頃
処暑(しょしょ):8月23日頃
白露(はくろ):9月7日頃
秋分(しゅうぶん):9月23日頃
寒露(かんろ):10月8日頃
霜降(そうこう):10月23日頃
【冬】
立冬(りっとう):11月7日頃
小雪(しょうせつ):11月22日頃
大雪(たいせつ):12月7日頃
冬至(とうじ):12月22日頃
小寒(しょうかん):1月5日頃
大寒(だいかん):1月20日頃
二十四節気は、地球と太陽の位置関係で割り当てられています。
地球から見た太陽の見かけ上の通り道を「黄道」といい、1年間で地球の周りを一周すると考えます。
黄道360度を24分割した15度間隔で、それぞれ特定の二十四節気が定められているのです。
そして、定めた点を太陽が通る日が、二十四節気のそれぞれの日にちになります。
清明は例年、太陽黄経が15度を通る日にあたります。
太陽黄経の黄経とは黄道座標における経度。
太陽黄径というのは、春分の位置を0度とした時の現在の地球から太陽の見える位置の角度のことです。
太陽黄経が、180度を通過する日が秋分です。
秋分には昼夜の長さがほぼ同じになります(実際には昼のほうがやや長い)。
太陽黄経が0度を通過する日が春分、15度を通過する日が清明、30度を通過する日が穀雨(こくう)となります。
二十四節気は今から2600年前に中国の黄河付近で誕生した暦と言われており、そのため、日本の気候と必ずしも一致しない面もあります。
ですが、毎年同じ時期に同じ節気が巡ってくることから、特に農業の目安となりやすく、日本で定着し今に至っています。
二十四節気は、今でも農作業などで使われています。
カレンダーや手帳などにも二十四節気が記されているものが多いですね。
清明の節気とはどんな季節感?
二十四節気では、立春の日から立夏(5月5日頃)の前日までは『春』とされます。
立春(りっしゅん):2月4日頃
雨水(うすい):2月18日頃
啓蟄(けいちつ):3月5日頃
春分(しゅんぶん):3月20日頃
清明(せいめい):4月4日頃
穀雨(こくう):4月20日頃
「立春」や「春分」はテレビやラジオでも聞き馴染みがありますが、
「清明」は、ちょっと影が薄いかもです。
清明という漢字から想像すると、何か清々しいことを表しているように思えますね。
1787年(天明7年)に江戸で出版された暦の解説書『暦便覧(こよみべんらん)』では、清明を、
「万物はつして清浄明潔なれバ此芽ハ何の草と志る也」
と説明しています。
ちょっと読みにくいので、もう少し読みやすくすると、
「万物発して清浄明潔(せいじょうめいけつ・しょうじょうめいけつ)なれば、此芽は何の草と志 (しる)る也」
この「清浄明潔」の略が「清明」と言われています。
清明は、
「すべてのものが明るく清らかで生き生きとしている頃」
という意味です。
清明の4月4日頃は、生命力にあふれた草木が一斉に芽吹き始め、
春の様々な花が咲きほこり、
冬の間じっとしていた生き物も元気に動き回る時期です。
桜が満開を迎えるお花見シーズンでもありますね。
◇ お花見について詳しくはこちら。
・お花見の由来や起源とは?春に桜を愛でる歴史文化のルーツをご紹介!
・お花見で団子を食べる由来は?三色団子の色や順番には意味があるの?
南方からツバメが飛来するのもこの清明の時期です。
ツバメは田んぼや畑に寄ってくる虫などをエサにして、巣作りをします。
春になって暖かくなると、虫たちも活発に動き出すので、ツバメの格好のエサとなるんですね。
ツバメは飛んでいる虫を空中で捕まえてエサとするので、
農薬が無かった時代には、作物を荒らさずに害虫を食べてくれる鳥として、大切に扱われていました。
◇ ツバメについてはこちらをご参考に。
・なぜ春になるとツバメは日本にやってくるの?冬の間はどこにいる?
・ツバメが巣を作ると縁起が良いのはなぜ?全国の言い伝えもご紹介!
清明風とは?
春先、春分の後に南東から吹いてくる心地よい風を「清明風」と言います。
清明風は、北風の吹く季節が終わり、
本格的な春がやってきたことを告げる清々しい風です。
沖縄の「清明祭」
「清明祭」は、沖縄県の三大行事の一つです。
清明祭は「シーミー」や「ウシーミー(御清明)」と呼ばれています。
清明祭は清明から穀雨のあいだの休日に行われる先祖供養の行事。
ご先祖さまのお墓に家族や親族が集まって、
お墓の掃除やお供えをしたのちに、
そのお墓の前でみんなでご馳走を食べるという、
琉球王朝の時代から受け継がれた伝統行事です。
お盆やお正月には帰らなくても、
シーミー、ウシーミーに帰省する人は多いと言われています。
中国の「清明節」
中国にもご先祖さまの霊を供養する「清明節」というものがあり、この日は祝日になります。
ご先祖さまのお墓の草むしりをしたり、掃除をしたりすることから、
「掃墓節(そうぼせつ)」とも呼ばれていました。
日本でいうお盆のお墓参りのような日ですね。
あたたかい春の時期の清明節は、気候が良く散歩に適していることから、「踏青節(とうせいせつ)」とも呼ばれています。
踏青節の「青」は、青草を指しています。
草を踏みながら歩く、
春の清明の時期をイメージするのにピッタリですね。
二十四節気の清明2024年はいつ?どんな季節感?意味と特徴をご紹介! まとめ
2024年の清明は、4月5日火曜日です。
2024年の清明を期間として指す場合は、2024年4月4日木曜日から2024年4月18日木曜日となります。
清明は二十四節気の一つで、1年の始まりの最初の節気である立春から、5番めの節気となります。
清明は、
「すべてのものが明るく清らかで生き生きとしている頃」
という意味です。
清明の時期は春を告げるツバメが飛来し、
花や草木が芽吹き、
動物たちも活発になり、
南東からは、清明風と呼ばれる心地よい風が吹いてきます。
沖縄では「清明祭」、
中国では「清明節」といったご先祖さまを祀る行事が行われます。
自然の命が明るく輝く清明の時期、
春風に誘われてちょっとした遠出をするのもいいですね。
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