シュトーレンとは?クリスマス時期に食べるのはなぜ?由来や意味をご紹介!

シュトーレンとは?クリスマス時期に食べるのはなぜ?由来や意味をご紹介!

シュトーレンをクリスマスの時期に食べるのはなぜ?

どんな理由や由来があるの?

そもそもシュトーレンとは?

その疑問、解消します!

シュトーレンを少しずつ食べる理由、

キリスト教におけるシュトーレンの位置づけと意味、

名前の由来も含めて、

わかりやすくお伝えします。

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シュトーレンとは?

シュトーレンとは?クリスマス時期に食べるのはなぜ?由来や意味をご紹介!
11月の中旬あたりになると、洋菓子店やベーカリーショップ、百貨店やスーパーなどで『シュトーレン(シュトレン)』を見かけるようになります。

最近は、人気店のシュトーレンは予約が殺到したり、販売が始まると即完売になったりで、

シュトーレンはクリスマスの定番お菓子として、すっかり定着した感がありますね。

シュトーレンとはどんなお菓子?

シュトーレンとはドイツで生まれた伝統のお菓子です。

生地にはくるみなどのナッツ類や洋酒で漬けられたドライフルーツがたっぷりと入っていて、表面には粉状の砂糖がかかっています。

レシピによっては、ナッツ類とドライフルーツにプラスして、『マジパン』が入っているシュトーレンもあります。

マジパンというのは、アーモンドと砂糖を粉末状にして練り合わせた甘い餡(あん)のような食感のお菓子です。

こちらは本場ドイツのマジパンが入ったシュトーレンです。

【オーセントホテル小樽 オリジナル「シュトーレン」】

このオーセントホテル小樽のシュトーレンは、たっぷりのバター&シナモンシュガーをなじませるため、約1ヶ月間冷蔵庫で熟成してあります。

シュトーレンはお菓子といっても、手にするとずっしりとして、生地も硬いものです。

見た目が似ているパウンドケーキとは食感も全く違います。

シュトーレンは日持ちするのが特徴で、クリスマス迄の間に毎日少しずつ食べながら楽しみます

日本では「シュトーレン」と呼ばれていますが、ドイツ語のスペルは「Stollen」なので、本来の発音でいえば「シュトレン」が正しい表記です。

ドイツ語は独特の発音なので、日本人には難しかったのかもしれませんね。

シュトーレンの名前の由来や意味は?

前述のように、シュトーレン(シュトレン)の名前の由来は、ドイツ語の「Stollen」です。

ドイツ語の「Stollen」は「坑道」を意味します。

坑道というのは、人間によって地下や山脈に掘られたトンネルのことです。

シュトーレンの形状が、トンネルのような形をしていることからこの名前がつけられたと言われています。

また、ドイツでは長い形のパンのことを、『シュトリーツェル(Striezel)』と呼んでいて、それが変化してシュトーレンになった、とも言われています。

シュトーレンをクリスマス時期に食べるのはなぜ?

シュトーレンとは?クリスマス時期に食べるのはなぜ?由来や意味をご紹介!
キリスト教において、シュトーレンは

イエス・キリストの誕生を待ちながら食べるお菓子

という位置づけです。

シュトーレンは、時間が経つほどナッツやフルーツの風味がパンに移って、美味しくなります。

そのため、シュトーレンを食べるごとに

「今日よりも明日、明日よりも明後日」

と、毎日がだんだん楽しみになって、クリスマスが待ち遠しくなると言われています。

クリスマスの時期、シュトーレンをクリスマス当日までに毎日少しずつ食べることは、

イエス・キリストの誕生を心待ちにしている

ことを意味しているんですね。

シュトーレンはキリスト教では、とても重要な意味を持つお菓子です。

古くは布教活動に使われ、ドイツではおよそ700年前に『クリスマスの贈り物』として、シュトーレンを司教に献上していました。

シュトーレンをクリスマス時期に食べるのはなぜかというと、こうした歴史的な流れを受け継いでいるからでもあります。

長い歴史を通して、シュトーレンが今もクリスマスを祝うお菓子として愛され続けている由来をご紹介しますね。

 

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シュトーレンをクリスマスの時期に食べる由来とは?

シュトーレンとは?クリスマス時期に食べるのはなぜ?由来や意味をご紹介!
 
シュトーレンの発祥の地は、ドイツ・ザクセン州のドレスデン(Dresden)と考えられていますが、

文献で残っている最古の記録は14世紀(1329年)、現在のザクセン地方にあるナウムブルク(Naumburg)の司教にあてた『クリスマスの贈り物』です。

シュトーレンは、表面にたっぷりと白い砂糖がまぶされています。

真っ白で細長い形をしたシュトーレンの形が、まるで白いおくるみにつつまれた幼子のイエス・キリストのように見えることから、司教への献上品としてふさわしいとされたようです。

シュトーレンが誕生した当初、カトリックの教えでは、断食期間はバターと牛乳を食べることが禁じられていました。

そのため、 シュトーレンは、オーツ麦とイースト、水、菜種油だけのシンプルな材料で作られていました。

シンプルすぎる材料ゆえに、そっけない味になってしまうシュトーレン。

そこに不満を持ったザクセン(ドイツの地名)選帝侯エルンストと弟アルブレヒトが、1430年にローマ教皇へ「バター・牛乳摂取禁止令」の撤廃を懇願しました。

選帝侯というのは、神聖ローマ帝国の君主に対する選挙権を持った特別な貴族のことです。

この時は許可されませんでしたが、

1491年に教皇インノセント8世が、教会の建設費用と引き換えに、菜種油ではなくバターを使用しても良いという許可「バター食用許可証(Butterbrief)」を公布しました。

この公布はザクセン選帝侯の宮廷でのみ有効だったのですが、これをきっかけに、バターと牛乳を使用したシュトレンが公国全体に広まりました。

そして、ハインリッヒ・ドラスドという宮廷のパン職人が、乾燥フルーツなどを加えて工夫したことで、

シュトーレンは「シンプルな材料で作られたそっけない味のパン」から、「華やかなお祝いのお菓子」へと変貌、今日に伝わるシュトーレンとなりました。

その後ザクセン公国では、シュトーレンを毎年クリスマスに宮廷に献上するのが習慣となりました。

1500年頃には、

クリスマスのキリストパン

という名前で、

ドレスデンのシュトリーツェル・マルクトで、クリスマスシュトーレンが販売され始めました。

1730年には、アウグスト強王(アウグスト2世)が2万4000人を招いたパーティーの最後に出す1.8トンものシュトーレンをパン屋組合に注文。

この超巨大シュトーレンは8日間かけて焼かれ、1.6メートルのナイフで客の前でさばかれたと言われています。

この出来事を記念して、毎年12月、ドレスデンではクリスマス時期の第2アドヴェント(待降節:キリストの降誕を待ち望む期間)前の土曜日に『シュトーレン祭り(Stollenfest)』が開催されています。

シュトーレン祭では、ギネスブックにも載ったほどの巨大なシュトーレンを馬車に乗せてパレードが行われ、クリスマスマーケットの会場で切り分けられて観客に振るまわれます。

シュトーレンとは?クリスマス時期に食べるのはなぜ?由来や意味をご紹介! まとめ

シュトーレンとはドイツで生まれた伝統のお菓子で、日持ちするのが特徴です。

シュトーレンをクリスマス時期に食べるのはなぜかというと、

キリスト教においてシュトーレンは

『イエス・キリストの誕生を待ちながら食べるお菓子』

という位置づけで、

「イエス・キリストの誕生を心待ちにしている」

ということを意味するからです。

そのため、シュトーレンはクリスマス迄の間に毎日少しずつ食べながら楽しむのです。

古くからのキリスト教の慣習が今に伝わっていることも関係しています。

由来をたどれば、14世紀までさかのぼるシュトーレンの歴史。

シュトーレンはキリスト教を背景に、長い歴史の中で愛され続けてきたお菓子です。

クリスマスのシーズンはおいしいシュトーレンを少しずつ味わいながら、楽しいクリスマスを思い描くのもいいですね。

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