秋の夜長とはどんな意味?使う時期はいつ?使い方と例文もご紹介!

秋の夜長とはどんな意味?使う時期はいつ?使い方と例文もご紹介!

秋の夜長とはどんな意味?

使う時期はいつからいつまで?

使い方がわかる例文は?

夜長を季語で使った俳句は?

その疑問、解消します!

旧暦と新暦の違いによる季節感、

時候の挨拶で使い始める時の文例、

ビジネスや個人向けの例文も含めて、

わかりやすくお伝えします。

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秋の夜長の意味とは?

夏の間は午後7時を過ぎても
まだ明るい日がありますが

季節が秋に移るにつれて
暗くなるのが
どんどん早まってきますね。

そんな時期によく見聞きする言葉に
秋の夜長(あきのよなが)」があります。

秋の夜長とはどんな意味?使う時期はいつ?使い方と例文もご紹介!

秋の夜長とは、
夜が非常に長く感じられることを指す
秋の「季語」です。

季語というのは、季節と結びついて、
その季節を表す言葉のこと。

秋の夜長の「夜長(よなが)」とは
読んで字のごとく「夜が長いこと」。

夜のあいだが長い様子を表す言葉で、
特に、秋が深まるにつれて夜が長く
感じられることを言います。

夏至(6月21日頃)を過ぎると、
日の出の時間が少しずつ遅くなり
日没の時間も少しずつ早くなり
だんだんと夜の時間帯が長くなります。

8月の立秋(8月7日頃)を過ぎて
9月の秋分(9月22日・23日頃)も終わりを告げると
まさに
「秋の日はつるべ落とし」
といったところ。

日が短くなり
「秋の夜長」を肌で感じる時季になります。

◇ 「秋の日はつるべ落とし」について詳しくはこちら。
秋の日は釣瓶落としの意味は?なぜそう感じる?使い方の例文もご紹介!

過ごしやすい秋の夜は、
昔からお月見や読書など、
穏やかに楽しめる時間とされてきました。

秋の夜長の時期はいつ?

秋の夜長とはどんな意味?使う時期はいつ?使い方と例文もご紹介!

『秋の夜長』の期間については、
「この期間」といった明確なルールが
あるわけではありませんが

『秋の夜長』を使う時期としては

秋の深まりを感じる秋分(9月22日・23日頃)から
立冬(11月7日頃)までの間

をいうのが一般的です。

暦(旧暦)の上では、
8月7日頃の「立秋」から
11月7日頃の「立冬」までが秋の季節です。

ですが、
旧暦と今わたし達が使っている新暦では
約1ヶ月ほどのズレがあるので

立秋(8月7日頃)といったら、夏のまっ盛りです。
どう考えても「秋」とは言い難いですよね。

朝晩が涼しく感じられるようになったり
夜にスズムシなどの鳴き声が聞こえたり
秋ならではの食材が出回ったりする頃が
秋の始まりを感じるのではないでしょうか。

残暑も終わり、
吹く風も秋めいてくる秋分(9月22日・23日頃)あたりは
夏と比べると夜の長さを感じる時期でもあります。

また、俳句の世界で『秋の夜長』は
9月の季語となるので頃合いとしても
適していますね。

実際には、冬至(12月22日頃)まで
徐々に夜が長くなっていくのですが、
そのころにはあまり使われません。

『秋の夜長』は
夜が暑くもなく寒くもない、
気候的に過ごしやすい時期に使われています。

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秋の夜長を季語に使った俳句

秋の夜長とはどんな意味?使う時期はいつ?使い方と例文もご紹介!

前述のように、
「夜長」は旧暦9月の
秋の季語となっています。

俳句の世界では単に「夜長」として
用いられることが多いです。

江戸後期の俳人、小林一茶は


「ばらばらと夜永の蚤のきげんかな」

「耳際に松風の吹く夜永かな」

という句を句日記(自筆稿本)である
七番日記(しちばんにっき)に残しています。

明治の文豪、夏目漱石にも
秋の夜長を詠んだ有名な俳句があります。

「明けたかと思ふ夜長の月あかり」

もう夜が明けたのかと思うほどの
綺麗な月明かり。と同時に、
その夜の長さも感じられる一句ですね。

秋の夜長の使い方と例文

秋の夜長とはどんな意味?使う時期はいつ?使い方と例文もご紹介!

秋の夜長の「夜長」は、
手紙などの挨拶文では
9月下旬から11月上旬にかけて
使われる時候の挨拶の1つです。


「夜長の候」

「夜長の折」

「夜長のみぎり(砌)」

「夜長の折から」

「夜長のころとなり」

などが使われます。

「夜長の候」が表しているのは、

秋が深まり夜が長く感じられる季節
を迎えましたが

という意味です。

「候」や「折」、「みぎり」のニュアンスとしては

~というふうに季節も移り変わってきましたが

というくらいの意味合いです。

「夜長の候」の使い方を 例文にして
ご紹介しますね。

夜長の候:会社・ビジネス用の例文

ビジネスシーンでの「夜長」は、

主にややかしこまったスタイルで用いられます。

「拝啓 夜長の候、○○様には一段とご壮健のことと存じます。」

「拝啓 夜長のみぎり、皆様におかれましてはますますご活躍のこととお慶び申し上げます」

「拝啓 夜長の折、御一同様にはいよいよご健勝のことと拝察いたします」

「拝啓 夜長の候、実りの秋を迎え、ますますご活躍のことと存じます」

「謹啓 夜長の候、〇〇様にはますますご清祥のこととお喜び申し上げます」

夜長の候:個人あての例文

秋の夜長とはどんな意味?使う時期はいつ?使い方と例文もご紹介!

「拝啓 夜長の候、夕暮れの虫の音が耳に心地よい季節となりました」

「拝啓 秋の夜長を実感する今日この頃、皆様、お変わりありませんか」

親しい個人宛であれば
拝啓などの頭語を省略してもOKです。

秋の夜長とはどんな意味?使う時期はいつ?使い方と例文もご紹介! まとめ

秋の夜長とは、
夜が非常に長く感じられることを指す
秋の季語です。

『秋の夜長』を使う時期としては

「秋の深まりを感じる秋分(9月22日・23日頃)頃から立冬(11月7日頃)までの間」

をいうのが一般的です。

秋の夜長の「夜長」は、
手紙などの挨拶文では
9月下旬から11月上旬にかけて
使われる時候の挨拶の1つです。

秋の夜長は何をするにも快適な時期。

長い夜を満喫する時間を作ることで、
気分的にも余裕ができて
ストレス解消にもつながります。

一年で最も過ごしやすい秋の夜長を
楽しんでくださいね。

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